バスケットボールファンの皆さん、ついにこの瞬間が訪れました。
日本のバスケットボールシーンにおいて、2024年〜2025年は激動の年でしたが、ギア(道具)の歴史において最も衝撃的なニュースの一つが、このシューズの発売ではないでしょうか。
Bリーグ・千葉ジェッツ所属、日本代表候補としてもその名を轟かせる若きスピードスター、瀬川琉久選手。
彼が国内バスケットボールアパレルブランドの雄、EGOZARU(エゴザル)とタッグを組み、自身の名を冠したファーストシグネチャーモデル「RIKU 1」をリリースしました。
「日本人選手のシグネチャーモデル」
この言葉の重みを、どれだけの人が感じ取れるでしょうか。
NBAで活躍した田臥勇太選手や渡邊雄太選手、八村塁選手、河村勇輝選手でさえ、メーカーとの契約はあれど、純粋な意味での「シグネチャーライン(その選手専用の名称と設計を持つシリーズ)」を持つことは稀有なことでした。
それを、まだ20代前半の、これから全盛期を迎えるBリーグの選手が成し遂げたのです。
しかし、我々ユーザーが気になるのは「話題性」だけではありません。
- 「定価18,700円(税込)という強気な価格に見合う性能はあるのか?」
- 「EGOZARUのバッシュはサイズ感が難しいと聞くが、実際はどうなのか?」
- 「軽量性を謳っているが、クッションや耐久性は犠牲になっていないか?」
SNSやコートサイドでは、期待と同時に不安の声も囁かれています。
この記事では、この歴史的一足「RIKU 1」を実際に入手し徹底的に履き込んだ書簡に加え、複数のレビュワーの意見、そして私自身の実体験を交えながら、忖度なしでその全貌を解剖します。
単なるスペック紹介ではなく、「あなたのプレースタイルに合うか」「あなたの足を怪我から守れるか」という視点で、真実をお伝えします。
- EGOZARU 「RIKU1」の概要
- EGOZARU 「RIKU1」の性能
- EGOZARU 「RIKU1」のサイズ選びの完全ガイド
- EGOZARU 「RIKU1」を実際に使用した私の体験談・レビュー
- EGOZARU 「RIKU1」に関するQ&A
- 屋外コート(ストリート)でも使えますか?
- アシックスの「グライドノヴァ」や「ゲルフープ」と比べてどうですか?
- インソールは交換できますか?
- デザインが似ているNIKEの「サブリナ1」との決定的な違いは何ですか?
- 部活で毎日練習する場合、耐久性はどれくらい持ちそうですか?
- 埃っぽい体育館でもグリップしますか?
- EGOZARUの定番モデル「EGO AWAKE(エゴアウェイク)」と比べて、乗り換える価値はありますか?
- 扁平足(土踏まずがない足)でも痛みは出にくいですか?
- グリップの「慣らし」には具体的にどれくらいの期間が必要ですか?
- サイズ調整のために「厚手のソックス」を履くのはアリですか?
- 通気性は良いですか?夏場の使用で蒸れませんか?
- EGOZARU 「RIKU1」レビューのまとめ
EGOZARU 「RIKU1」の概要

このバッシュについて:日本人初の快挙!瀬川琉久選手のシグネチャーモデル
「RIKU 1」は、瀬川琉久選手のプレースタイルである「ポジションレスな攻撃性」と「圧倒的なスピード」を具現化するために開発されました。
特筆すべきは、そのターゲット層の広さです。
サイズ展開は23.5cmから用意されています。
これは、彼に憧れるミニバスプレイヤーや中高生が、憧れの選手と同じシューズを履いてコートに立てるようにという、セガワ選手本人の強い想いが反映されています。
マーケティング的にも、これは非常に賢い戦略であると同時に、日本のバスケットボール文化を底上げしようとする気概を感じます。
単なるプロ仕様のギアではなく、次世代へのメッセージが込められたプロダクトなのです。
デザイン:サブリナ1を彷彿とさせる外観と「85」に込められたメッセージ
箱を開けた瞬間、多くのバッシュマニアが既視感を覚えたかもしれません。
低く構えたローカットのシルエット、鋭角的なデザインライン。
これらは、NIKEの人気モデル「サブリナ1(Sabrina 1)」に通ずる、現代バスケットボールシューズのトレンド「ロー&ファスト」を体現しています。
しかし、細部を見るとEGOZARU独自のこだわりが満載です。
| デザイン要素 | 詳細と意味 |
| シグネチャーロゴ | イニシャルの「S」「R」と、背番号「5」を巧みに組み合わせた幾何学的なロゴ。 |
| カラー展開 | 鮮烈な「プルーブピンク」と、汎用性の高い「ホワイト/ピンク」。彼が学生時代の反動でピンク好きになったというエピソードもファン心をくすぐります。 |
| アウトソール | パターンの中に隠された「85」という数字。これは彼がU15時代などに着用していたリバーシブルの番号に由来すると言われています。 |
さらに、シューズの底面には英語で刻まれたメッセージがあります。
“Perform as the person you want to become, and someday you will become that person.”
(なりたい自分を演じ続ければ、いつか本当にその姿になれる)
これは瀬川選手が幼少期に感銘を受け、座右の銘としている言葉です。
シューズを履くたびにこの言葉を目にすることで、プレイヤーは練習へのモチベーションを高めることができるでしょう。
重量:28.5cmで実測約400gという驚異的な軽さ
現代バッシュにおいて「軽さ」は正義の一つです。
「RIKU 1」は徹底的な軽量化が図られており、28.5cmサイズで実測約400gという数値を叩き出しています。
EGOZARUの過去モデル「EGO AWAKE」シリーズと比較しても軽量であり、市場に出回るバッシュの中でもトップクラスの軽さです。
「足に羽が生えたような」という表現が決して大袈裟ではないレベルで、スピードを武器にするガードプレイヤーにとっては、0.1秒を削り出すための強力な武器となります。
その他:即完売のカラーも?価格設定と市場の反応
定価は18,700円(税込)。
正直に申し上げますと、国内ブランドのファーストシグネチャーとしては非常に強気な価格設定です。
NIKEのレブロンやKDといったトップエンドモデルに近い価格帯であり、ユーザーの目は厳しくなります。
しかし、発売直後からオンラインストアでは主要サイズ(特に26cm〜28.5cmのゴールデンサイズ)が即完売。
特にプルーヴ ピンクの人気は凄まじく、市場の期待値がいかに高かったかを物語っています。
「性能への投資」というよりは、「瀬川琉久というブランドへの投資」として購入した層も多いようです。
EGOZARU 「RIKU1」の性能

クッション性:接地感重視の薄底設計と「EGO DOAN」の実力
クッションに関しては、好みがはっきりと分かれるポイントです。
結論から言えば、「フカフカのクッションを求める人には不向き」です。
- ミッドソール構成: 全体的には軽量なEVA素材を採用。
- EGO DOAN: 母指球(フォアフット)と踵(ヒール)部分に、EGOZARU独自の高反発素材「EGO DOAN」を内蔵。
この構成により、非常に「接地感(コートフィール)」に優れた履き心地を実現しています。
床の状態をダイレクトに足裏で感じ取ることができ、動き出しの反応速度は抜群です。
アシックスの「ゲルフープ」や「グライドノヴァ」に近い感覚ですが、それらよりもさらにダイレクト感があるという声もあります。
一方で、衝撃吸収性は限定的です。
長時間のプレーや、着地衝撃の大きいパワープレイヤーの場合、膝や腰への負担を感じる可能性があります。
「反発」で跳ぶというよりは、「自分の脚力」をロスなく床に伝えるためのセッティングと言えます。
グリップ性:縦と横で評価が分かれる?慣らしが必要なアウトソール
アウトソールのパターンは、瀬川選手のイニシャルやストーリーを反映した独特なデザインですが、その性能は一筋縄ではいきません。
グリップの特徴マトリクス
| 動作 | 評価 | 解説 |
| 横方向(ステップバック等) | 非常に高い | サイドステップや横への切り返し時には、エッジがしっかりと効き、バチッと止まります。ディフェンス時のスライドでも信頼できます。 |
| 縦方向(ストップ&ゴー) | 賛否あり | 前後の動きに関しては、人によって「滑る」と感じることがあります。特に急停止時につま先方向へ力が抜ける感覚を持つ場合があります。 |
| 初期状態(新品時) | 要・慣らし | 新品の箱出し状態では、ゴムの表面が硬く、埃を吸いやすい傾向があります。「キュッキュッ」というスキール音は鳴りにくく、スーッという硬質な摩擦感です。 |
XDRソール(耐久性ラバー)のような硬さがあるため、本来のグリップ力を発揮するには、数回の練習を通して表面のコーティングを一皮剥く「ブレイクイン(慣らし)」が必要です。
即戦力として試合に投入するのは避け、練習で馴染ませてから使うことを強く推奨します。
フィット性:見た目を裏切る内部空間と独特な形状
外観はシャープで細身に見えますが、足を入れるとその印象は覆されます。
内部形状は寸胴でゆとりがある印象です。
- つま先(トゥーボックス): スクエア(四角)に近い形状をしており、指先にクリアランス(隙間)ができやすい設計です。
- 中足部(ワイズ): 土踏まずのアーチサポートは控えめで、フラットな形状。幅は広めに取られています。
- 踵(ヒール): こちらも幅が広く、踵が細い人はホールド感に不安を覚えるかもしれません。
この形状は、幅広・甲高が多い日本人プレイヤーにとっては「当たり」の可能性が高いです。
NIKEのバッシュが窮屈で履けないという人でも、RIKU 1ならストレスなく履けるでしょう。
逆に、足が細く薄い欧米型の足を持つ人には、靴の中で足が遊んでしまうリスクがあります。
サポート性:軽量化の代償か?ヒール周りの剛性と耐久性の懸念
400gという軽量化を実現するために、削ぎ落とされた部分もあります。
それが「サポート性」と「剛性」です。
- ヒールカウンター: 踵を固定する芯材が柔らかく、強い負荷がかかった時に踵がヨレる感覚があります。
- シャンクプレート: 捻じれ防止のパーツは入っていますが、シューズ全体の剛性は高くありません。
体重の軽いガードプレイヤーや学生なら問題ありませんが、体重90kgを超えるような大型選手が激しい切り返しを行うと、シューズが足の力を支えきれず、変形したり、最悪の場合は怪我につながったりするリスクがあります。
「軽さ」と「強さ」はトレードオフの関係にありますが、RIKU 1は明確に「軽さ」に振り切ったモデルであると理解しておく必要があります。
その他:シューレースの質感と足首周りの自由度
- シューレース(靴紐):
サブリナ1のような平紐ですが、質感がやや粗く、摩擦で毛羽立ちやすいという指摘があります。
締め心地は悪くありませんが、耐久性は未知数です。 - 足首周り:
完全なローカットで、くるぶし周りには何も当たりません。
可動域はMAXですが、捻挫癖がある人は不安になるでしょう。
ヒール周りの幅が広いため、ハードタイプのサポーターとの相性は良好です。
サポーター前提でサイズを選ぶのも一つの正解かもしれません。
EGOZARU 「RIKU1」のサイズ選びの完全ガイド

オンラインで購入を検討している方にとって、最も重要なのがこのセクションです。
私は普段NIKEで29cm、ASICSで28.5cmを選択することが多いですが、RIKU1は28.5cmでフィットしました。
結論から申し上げます。
「普段履いているNIKEのバッシュより、0.5cm(ハーフサイズ)ダウンを検討してください」
サイズ感:NIKEユーザーはハーフサイズダウンが鉄則な理由
なぜサイズダウンが必要なのか?
それは「縦の長さ」の設計にあります。
RIKU 1は、表記サイズに対して縦寸がかなり長く作られています。
例えば、普段NIKEで29.0cmを履いている人が同じ29.0cmのRIKU 1を履くと、指先に指1本分以上の隙間が空くケースが大半です。
バスケットボールにおいて、縦の隙間は致命的です。
踏ん張った時に足が靴の中で前後にズレてしまい、グリップ力を活かせないばかりか、靴擦れや爪の怪我の原因になります。
ユーザーレビューに基づくサイズレビュー:甲の高さと幅広足への対応力
では、サイズを下げるとどうなるでしょうか。
- 縦の長さ: ジャストになります。
- 横幅: もともと広めの作りのため、ハーフサイズ下げても窮屈さは感じにくいです。
- 甲の高さ: ここが唯一の懸念点です。サイズを下げると、シューレースの一番下(足の甲の付け根あたり)に圧迫感を感じる場合があります。
しかし、多くのユーザーは「縦のズレを防ぐことを最優先し、甲のキツさは紐の調整と履き慣らしで解決する」という選択を推奨しています。
甲の高さは紐で調整できますが、縦の余りはインソールを変えても埋めるのが難しいからです。
【サイズ選びの推奨チャート】
| 現在のメインシューズ | RIKU 1の推奨サイズ |
| NIKE(全体的に) | -0.5cm |
| ASICS(グライドノヴァ等) | 同サイズ |
| ADIDAS(ハーデン等) | 同サイズ 〜 -0.5cm |
※あくまで目安です。可能であれば、ゼビオやMS東京などの取り扱い店舗で試着することを強く推奨します。
EGOZARU 「RIKU1」を実際に使用した私の体験談・レビュー

ここからは、実際に私が「RIKU 1(28.5cm)」を購入し、着用した際のリアルな体験談をお伝えします。
私の足型はやや幅広、普段はNIKEで29.0cm、ASICSで28.5cmを履いています。
開封の儀:専用ボックスとポストカードが演出する「シグネチャーの特別感」
届いた箱を見た瞬間、テンションが上がりました。
通常のEGOZARUの箱とは異なる、セガワ選手のロゴが大きくあしらわれた専用ボックス。
蓋を開けると、サイン入りのポストカードが封入されており、ファンにとってはたまらない演出です。
シューズを取り出すと、プルーブピンクの発色が写真以上に鮮やかで、アッパーの素材感も安っぽくありません。
「18,700円」という価格には少々怯みましたが、この所有欲を満たしてくれるパッケージングには納得感がありました。
足入れの瞬間:細身なルックスとは裏腹なゆとりある着用感
NIKE基準で考えて28.5cm(ハーフサイズダウン)を選びましたが、足を入れてみて正解だったと確信しました。
見た目はシュッとしているのに、足を入れると中は広々としています。
特に指先の空間がスクエア形状のおかげで広く、親指や小指が圧迫されるストレスが一切ありません。
ただ、踵(ヒール)周りのスポンジが少し薄いかな?という印象を受けました。
紐を一番上の穴までしっかりと通し、強く締め上げないと、踵が抜けそうな不安感が少しだけありました。
ウォーミングアップ:初期グリップの滑りとコーティングが取れるまでの挙動
体育館に着き、ワクワクしながらコートイン。
最初の感触は……「あれ?止まらない?」でした。
キュッキュッという音はせず、ツーッという感じで滑る感覚があります。
これはレビュー動画などでも指摘されていた通り、新品特有のコーティングと硬質ラバーの影響でしょう。
10分ほどフットワークを行い、手でソールを拭いて埃を取り除くと、徐々にグリップが顔を出し始めました。
それでも「吸い付く」というよりは「地面を噛む」という感覚。床の状態が悪い体育館だと、少し苦労するかもしれません。
ゲーム形式での検証:横の動きは最強だがコンタクトプレーに不安あり
3on3、そして5on5のゲームで使用しました。
慣れてくると、横の動きの軽快さは異常です。
ディフェンスで相手のクロスオーバーに反応する際、足が重さを感じさせずに追従してくれます。
ステップバックシュートを打つ際も、外側のエッジがガチッと効いてバランスを崩しません。
一方で、リバウンド争いやドライブで相手と接触した際、シューズの剛性不足を感じました。
強く踏ん張るとアッパーが少し外側に逃げる感覚があり、体重の重い私が履くと「靴が悲鳴を上げている」ような頼りなさがありました。
1時間使用後の疲労感:ダイレクトな接地感が膝と足裏に与える影響
1時間半ほどプレーを終えてシューズを脱ぐと、足裏、特に母指球のあたりにジンジンとした疲労感がありました。やはりクッションは薄いです。
「地面を掴んでいる」感覚はずっとありましたが、その分、着地の衝撃はダイレクトに足に伝わっていたようです。
翌日、少し膝に張りを感じたので、連日激しい練習をする場合は、衝撃吸収性の高いインソールへの交換を検討した方が良いかもしれません。
体験談の総括:軽さは正義だが、プレイヤーのフィジカルを選ぶ一足
私の結論としては、「自分のような重量級プレイヤーには不向きだが、部活生のガードには最強の武器になる」です。
この軽さと足指の自由度は、走り回る選手にとっては代えがたいメリットです。
ただし、身体ができていない成長期の選手や、体重がある選手は、クッション不足による怪我のリスクを考慮する必要があります。
EGOZARU 「RIKU1」に関するQ&A

EGOZARU 「RIKU1」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
屋外コート(ストリート)でも使えますか?
使えなくはありませんが、推奨しません。
アウトソールのラバーは硬めでXDRのような質感があるため、摩耗にはある程度強い可能性があります。しかし、アッパーが薄く軽量化されているため、コンクリートでの激しい使用には耐久性が追いつかないでしょう。また、約2万円という価格を考えると、屋内専用として大切に使うのが賢明です。
アシックスの「グライドノヴァ」や「ゲルフープ」と比べてどうですか?
軽さと接地感は似ていますが、フィット感が異なります。
アシックスの方が、日本人の足全体を「包み込む」ような均一なホールド感に優れています。RIKU 1はもう少しルーズで、特に足首や踵周りの自由度が高いです。「アシックスだと踵がキツすぎる」「もっと指先を自由に動かしたい」という人は、RIKU 1の方が合うかもしれません。
インソールは交換できますか?
可能です。
中敷きは取り外し可能なタイプです。クッション性に不満がある場合は、市販の衝撃吸収インソール(スーパーフィートやザムストなど)に交換することで、弱点を補うことができます。ただし、インソールの厚みでサイズ感が変わるため、交換前提の場合は試着時にインソールを持参することをおすすめします。
デザインが似ているNIKEの「サブリナ1」との決定的な違いは何ですか?
クッションの質感と足幅のゆとりです。
サブリナ1は「リアクト」フォームや「ズームエア」を搭載しており、薄底ながらも独特のムニュっとした反発感があります。対してRIKU 1は、よりカチッとした硬めの接地感です。また、フィット感はRIKU 1の方が圧倒的に幅広で、サブリナ1が狭くて履けなかった人でも履ける可能性が高いです。
部活で毎日練習する場合、耐久性はどれくらい持ちそうですか?
一般的なバッシュより少しサイクルは早まるかもしれません。
アウトソールの溝は深めで素材も硬いため、削れには比較的強いです。しかし、アッパー(甲被)素材が薄く軽量化されているため、毎日激しいフットワークを繰り返すと、屈曲部分から破れたり、ヒールのホールド感が緩くなったりするのが早い可能性があります。目安としては3〜4ヶ月程度を見ておくと良いでしょう。
埃っぽい体育館でもグリップしますか?
こまめなメンテナンス(ふき取り)が必要です。
ソールパターンが細かく、素材の性質上、埃を吸着しやすい傾向があります。埃が着くと途端に滑りやすくなるため、プレーの合間に手や雑巾でソールを拭く習慣が必要になります。「埃に強い」と言われるアシックスのゲルバースト等に比べると、シビアな環境では少し劣る印象です。
EGOZARUの定番モデル「EGO AWAKE(エゴアウェイク)」と比べて、乗り換える価値はありますか?
プレースタイルが「スピード特化」なら乗り換えアリです。
「EGO AWAKE」は安定性・クッション・グリップのバランスが取れた優等生タイプで、少し重量感があります。対して「RIKU 1」は安定性を犠牲にしてでも「軽さ」と「足の回転数」を極限まで高めたモデルです。「EGO AWAKEが重く感じる」「もっと速く動きたい」という不満があるなら乗り換える価値はありますが、EGO AWAKEのドッシリとした安定感が好きな場合は、RIKU 1を「頼りない」と感じるかもしれません。
扁平足(土踏まずがない足)でも痛みは出にくいですか?
扁平足の方には、むしろ相性が良い形状です。
海外ブランドのバッシュは土踏まずのアーチが高く盛り上がっていることが多く、扁平足の人は足裏が痛くなりがちです。しかしRIKU 1は中足部がフラット(平ら)な設計になっているため、土踏まずへの突き上げ感はほとんどありません。逆に、アーチが高いハイアーチの人は、インソールでアーチサポートを足した方が疲れにくいかもしれません。
グリップの「慣らし」には具体的にどれくらいの期間が必要ですか?
練習頻度によりますが、目安は「合計6〜10時間」程度です。
新品時のコーティングが剥がれ、ゴム本来の摩擦力が発揮されるまでには、2時間の練習で3〜5回分ほどの時間が必要です。最初はディフェンス練習などの激しい動きで滑ると危険なので、シューティングや軽い対人練習から徐々に強度を上げていくことをおすすめします。
サイズ調整のために「厚手のソックス」を履くのはアリですか?
大いにアリです。むしろ推奨される場合があります。
サイズ感が「縦に長い」ため、薄手のソックスだと靴の中で足が滑りやすくなります。NBA選手が愛用するような厚手のソックス(STANCEやナイキのエリートソックスなど)や、グリップ付きのソックスを履くことで、余分な隙間を埋め、フィット感を向上させることができます。サイズ選びで迷った際、ハーフサイズ下げるとキツすぎる場合は、「同サイズ+厚手ソックス」で調整するのも一つの手です。
通気性は良いですか?夏場の使用で蒸れませんか?
通気性は非常に良好です。
アッパーの大部分が軽量なメッシュ素材やウーブン素材で構成されているため、革(レザー)を多用したバッシュに比べて熱がこもりにくいです。汗をかきやすい夏場の練習や、長時間着用する合宿などでも、比較的快適に過ごせるでしょう。
EGOZARU 「RIKU1」レビューのまとめ

EGOZARU「RIKU 1」の総合評価チャート
| 項目 | 評価 (5段階) | コメント |
| デザイン | ★★★★★ | 文句なしのかっこよさ。所有欲を満たすディテール。 |
| 軽量性 | ★★★★★ | 圧倒的。この軽さは一度味わうと戻れない。 |
| グリップ | ★★★☆☆ | 横は最強だが、縦と初期状態に難あり。慣らし必須。 |
| クッション | ★★☆☆☆ | 接地感特化。衝撃吸収は期待できない。 |
| フィット | ★★★★☆ | 日本人向けだが、サイズ選び(縦長)に注意が必要。 |
| コスパ | ★★☆☆☆ | 18,700円は性能比で考えると少し割高感あり。 |
最大のメリット:圧倒的な軽さと日本人足型への親和性
このシューズを選ぶ最大の理由は、「軽さがもたらすスピード」と「日本人の幅広足でもストレスなく履ける形状」に尽きます。
特に、海外ブランドの細いバッシュに悩まされてきたガードプレイヤーにとっては、救世主となり得る一足です。
明確なデメリット:クッション不足と価格設定のバランス
一方で、クッションの薄さとサポート性の弱さは明確な弱点です。
また、約1.9万円という価格は、競合となるアシックスやナイキのミドルレンジモデルと比較しても高く、コストパフォーマンスを重視する層には響きにくいでしょう。
おすすめできる人:セガワファンと軽量スピードスター
- セガワ・リク選手の熱狂的なファン(彼のストーリーを共有できる)
- 足首の可動域を最大化したいポイントガード
- 体重が軽く、とにかく軽いバッシュを求める部活生
- 足幅が広く、NIKEやAdidasが合わない人
おすすめできない人:衝撃吸収を求めるパワープレイヤー
- 膝や腰に爆弾を抱えている人(クッション不足が致命的になる)
- 体重が重いセンター・パワーフォワード(剛性不足)
- 価格に対する性能(コスパ)を最優先する人
- 強烈な縦のストップ動作を多用する人
EGOZARU 「RIKU1」レビューの最終結論:歴史的価値と尖った性能をどう評価するか
EGOZARU「RIKU 1」は、単なるバスケットボールシューズという枠を超え、日本バスケットボール界における一つの到達点とも言える歴史的なプロダクトです。
Bリーグの若き才能が国内ブランドと共に作り上げたこの一足は、瀬川琉久という選手のストーリーそのものであり、手にするだけで彼の挑戦を共有できる特別な意味を持っています。
性能面においても、そのコンセプトは潔いほどに鋭利です。
万人に受けるふかふかのクッション性や重厚なサポート機能をあえて削ぎ落とし、圧倒的な「軽さ」とダイレクトな「接地感」にすべてを注ぎ込んだ設計は、まさにスピードで戦うガードプレイヤーのためだけの刃と言えるでしょう。
インサイドで激しく体を張るパワープレイヤーには不向きであることは否めませんが、コートを縦横無尽に切り裂く俊敏性を何よりも求めるならば、これ以上に頼もしい武器は見当たりません。
ただし、この鋭利な刃を使いこなすには、適切なサイズ選びと十分な慣らし期間という準備が不可欠です。
ナイキ基準からハーフサイズ下げるという独特のサイズ感や、時間をかけて本来のグリップ力を引き出すプロセスは、使い手を選ぶ側面もあります。
しかし、そのハードルを越えて完全に足に馴染んだ瞬間、あなたのパフォーマンスは確実に「なりたい自分」へと近づくはずです。
歴史的価値と尖った性能、その両方を理解し、自身のプレースタイルと合致したとき、RIKU 1は代えのきかない最高の相棒となります。
迷っているならば、まずはその驚異的な軽さを体験しに店頭へ足を運んでみてください。
その一歩が、あなたのバスケットボールライフを新たなステージへと加速させるきっかけになることを願っています。

