NBAフェニックス・サンズの絶対的エース、デビン・ブッカー(Devin Booker)。
彼のプレーは「教科書(Book)」のように基本に忠実でありながら、誰も止められない領域に達しています。
そんな彼のシグネチャーモデル第2弾、「NIKE BOOK 2」が満を持して登場しました。
前作「BOOK 1」は、エアフォース1やジョーダン1といったクラシックなシルエットをバスケットボールシューズに落とし込んだ意欲作として話題を呼びましたが、今作「BOOK 2」もその系譜を継いでいます。
しかし、バッシュ好きの間では発売当初からある「大きな論争」が巻き起こりました。
「アッパーが硬すぎて、馴染むまでが修行だ……」
初期カラーを購入したユーザーからは、レザーやキャンバス素材の硬さに悲鳴に近い声が上がりました。
「NIKEの最新モデルなのに、なぜこんなに硬いのか?」
「プレイ用として設計されているのか?」
といった疑念の声さえ聞かれたほどです。
しかし、今回レビューする「スピリドン(Spiridon)」カラーをはじめとするメッシュアッパーモデル**の登場により、その評価は一変しつつあります。
「これなら最初から履ける!」「全く別のシューズのようだ」というポジティブな反応が増えているのです。
本記事では、BOOK 2の性能を骨の髄まで解剖し、特に「カラー(素材)による履き心地の劇的な違い」と「前作からの構造変化(クッション配置の変更など)」に焦点を当てて解説します。
- 「BOOK 1と具体的に何が変わったの?スペック上の数値は?」
- 「サイズ選びが難しいって本当?ハーフアップで足りる?」
- 「ガードプレイヤーに向いているの?それともフォワード?」
これから購入を検討しているあなたが抱える疑問を、この記事一つですべて解決します。
デビン・ブッカーのような「静かなる闘志」を秘めたこの一足の真価を、一緒に紐解いていきましょう。
NIKE BOOK 2の概要

まずは、このシューズの全体像を把握しましょう。
デザインの背景や基本的なスペック、そしてなぜ「素材選び」がこれほどまでに重要視されているのか、その背景にある構造的な理由を知ることで、性能レビューがより深く理解できます。
このバッシュについて:デビン・ブッカーの第2弾シグネチャー
NIKE BOOK 2は、デビン・ブッカーのプレイスタイルである「スペースを作る」能力を最大化するために開発されました。
彼のプレーは派手なダンクよりも、精緻なフットワークからのプルアップジャンパーや、相手の逆を突くドライブ、そしてポストプレーからのフェイダウェイが主体です。
そのため、シューズに求められるのは「爆発的な跳躍力」よりも、「コートを確実に捉える接地感」と「激しい切り返しに耐えうる安定性」です。
ブッカー本人のリクエストにより、今作ではミッドソールを前作よりも「あえて薄く」設計しています。
これは、足裏でコートの感触をダイレクトに感じ取るための仕様であり、現代の厚底クッションブームに対するアンチテーゼとも言えるでしょう。
「オールドスクールな接地感」と「最新の反発テクノロジー」の融合、それがBOOK 2のコンセプトです。
デザイン:90年代の名作「スピリドン」を彷彿とさせるスタイル
今回メインで取り上げるモデルのデザインソースは、1997年に発売されたランニングシューズの名作「NIKE AIR ZOOM SPIRIDON(ナイキ エア ズーム スピリドン)」です。
| 特徴 | 解説 | デザイン効果 |
| 大型メッシュパネル | アッパーの広範囲を占める粗めのメッシュ素材 | 通気性と軽量性を確保しつつ、90年代特有の「ハイテク感」を演出。 |
| メタリック・スウッシュ | シルバーに輝く存在感のあるナイキロゴ | 光を反射するリフレクティブな要素は、コート上での視認性を高めると同時にファッションアイコンとしても機能。 |
| シルエット | バッシュ特有のゴツさを排除した、スマートな形状 | 普段履きしても違和感のないライフスタイルルックを実現。「コートから街へ」というブッカーの哲学を体現。 |
他にも、フェニックス・サンズのチームカラーである「パープル&オレンジ」を配したモデルや、黒ベースのシックなカラーも展開されていますが、この「スピリドンカラー」は、素材の柔らかさとデザインのレトロ感が絶妙にマッチしており、スニーカーヘッズからも高い評価を得ています。
重量:前作と比較しての変化
近年のバッシュトレンドは「軽量化」の一途を辿っています。
しかし、BOOKシリーズはあえてその逆を行くような重厚感があります。
- BOOK 1 (29.0cm): 約400g前後
- BOOK 2 (29.0cm): 約440g
前作と比較して、明確に重量が増加しています。
これには以下の要因が考えられます。
- アウトソールの接地面積拡大: ソールベースが広くなり、使用されるラバーの量が増えたこと。
- アッパー構造の見直し: 耐久性を高めるための補強パーツや、内蔵されたシャンクプレートの大型化。
「重い」と聞くとネガティブに捉えられがちですが、実際に履いてみると「重心が低く安定している」ため、振り回されるような重さは感じにくい設計になっています。
ただし、カリーシリーズのような「履いていることを忘れる軽さ」を求めるプレイヤーにとっては、明確なマイナスポイントになり得るため注意が必要です。
その他:カラーによるアッパー素材の顕著な違い
ここがBOOK 2を選ぶ上で最も重要なポイントであり、多くのレビュアーが警鐘を鳴らしている部分です。
同じ「BOOK 2」という名前でも、カラーによって別物レベルで履き心地が異なります。
【素材別・完全比較ガイド】
| モデルタイプ | 素材の特徴 | 履き始めの感想 | おすすめユーザー |
| レザー/キャンバス系 | 非常に硬い。剛性が高く、型崩れしにくいが、柔軟性に欠ける。 | 「痛い」「硬い」と感じやすい。屈曲部分が足に刺さる感覚がある。馴染むのに数週間かかる場合も。 | ・サポート重視のパワープレイヤー ・ホールド感を最優先する人 ・靴の形を崩したくない人 |
| メッシュ系 | 柔軟で伸縮性がある。通気性が良く、足の形に合わせて伸びる。 | 足当たりが優しく、最初からストレスが少ない。 新品状態から実戦投入が可能。 | ・一般的なプレイヤー全般 ・快適性を求める人 ・足幅が広めの人 |
「BOOK 2は硬い」というレビューを見かけた場合、そのレビュワーがどの素材を履いているかを必ず確認する必要があります。
快適にプレーしたいなら、断然メッシュ素材のモデル(今回のスピリドンカラー等)を推奨します。
これは声を大にして伝えたいポイントです。
NIKE BOOK 2の性能徹底レビュー

ここからは、グリップ、クッション、フィット感など、パフォーマンスに直結する要素を深掘りしていきます。
単なるスペックの羅列ではなく、「それがプレーにどう影響するか」という視点で解説します。
クッション性:前足部ズームエアへの変更と接地感
BOOK 1からBOOK 2への最大の変更点は、Zoom Air(ズームエア)の配置場所とフォーム素材のアップデートです。
変更点1:Zoom Airの移動
- BOOK 1: ヒール(かかと)にズームエア搭載
- BOOK 2: フォアフット(前足部)にズームエア搭載
なぜ前足部に移動したのでしょうか?
これはデビン・ブッカー本人のリクエストにより、「蹴り出しの反応速度」をより高めるためだと言われています。
前足部にズームエアがあることで、ドライブの一歩目やジャンプシュートの踏み切り時に、踏み込んだエネルギーがダイレクトに反発として返ってきます。
変更点2:Cushlon 2.0から3.0への進化
ミッドソール素材は、前作のCushlon 2.0から、より軽量で反発性の高いCushlon 3.0へとアップデートされました。
- 感触の比較:
- BOOK 1: 全体的にフラットで、少し沈み込む感覚があった。
- BOOK 2: クシュロン3.0になったことで、より「弾力」が増したものの、ミッドソールの厚み自体は薄くなっているため、「接地感(コートフィール)」が強烈です。
類似モデルとの比較(サブリナ 3)
クッション構成(前足部ズームエア+クシュロン)としては、「サブリナ 3」に近いものがあります。
しかし、実際に履き比べると、サブリナ 3の方がクッションの厚みを感じ、反発を体感しやすいという意見が多いです。(私もそう思います)
対してBOOK 2は、アウトソールが広いために圧力が分散されやすく、ズームエアの「ボヨン」という感覚は控えめです。
「クッションを感じさせないほどダイレクトな接地感」こそがBOOK 2の持ち味と言えるでしょう。
グリップ性:接地面積の広さとトラクションの特性
アウトソールパターンは、従来のヘリンボーンパターンに加え、同心円状に広がるウェブパターンを組み合わせた複合的なデザインに変更されました。
これはフェニックス・サンズの本拠地である「アリゾナの砂漠」や「太陽」をイメージしているとも言われています。
- 接地面積: 前作よりもソール幅が広くなり、ベタっとコートに張り付くような感覚。
- 素材: 日本国内モデル(EPラスト)はXDRラバー(高耐久ゴム)を採用。
「育てる」グリップとは?
新品の状態では、XDR特有の表面の硬さがあり、埃っぽいコートでは多少のスリップを感じるかもしれません。
しかし、一皮剥けてゴムが馴染んでくると、強力な制動力を発揮します。
「キュッキュッ」というスキール音は控えめですが、「止まりたい時にピタッと止まれる」信頼性の高いトラクションです。
特筆すべきは、前後方向へのグリップの強さです。
ドライブの急停止や、バックステップからのシュートなど、縦の動きに対して非常に強い制動力を発揮します。
フィット性:メッシュ素材と既存カラーの差
前述の通り、メッシュアッパーのフィット感は非常に良好です。
- 足への追従性:
アッパーが柔らかいため、ドライブ時の足の屈曲に合わせて自然に曲がってくれます。 - ロックダウン:
シューレースホールはループタイプが採用されています。
締め上げ自体はスムーズですが、最上段までしっかり締めないと、かかとの抜け感を感じる場合があります。 - シュータン(ベロ):
ここは好みが分かれるポイントです。
BOOK 2のシュータンはクッションが薄く、かつ幅が少し狭めです。
そのため、靴下の上から直接シューレースが当たる感覚があったり、強く締めすぎると甲に食い込む痛みを感じる可能性があります。
厚手のソックスで調整するのがベターです。
サポート性:ワイドなアウトトリガーによる安定感
BOOK 2が最も輝くのはこの「サポート・安定性」の項目です。
- ワイドなアウトトリガー:
前足部の外側への張り出し(アウトトリガー)が大きく設計されており、横方向への激しいストップ動作でも足が外に流れません。 - 大型化されたシャンクプレート:
ミッドソール内部には、前作よりも大きなプラスチック製のシャンクプレートが埋め込まれており、シューズの過度なねじれを防止します。
これにより、着地時の安定性が飛躍的に向上しています。
「足首をガチガチに固める」タイプのサポート(ハイカットのような)ではありませんが、「土台(ソール)が絶対にブレない」という安心感があります。
ねじれ剛性が強いため、長時間のプレイでも足裏のアーチが落ちにくく、疲労軽減にも寄与しています。
その他:XDRソールの耐久性と屋外使用
XDRラバーを採用しているため、屋外コート(アスファルトなど)での使用にも十分耐えられます。
溝も比較的深く掘られているため、部活動で毎日ハードに練習する学生プレイヤーにとっても、コストパフォーマンスの高い選択肢となるでしょう。
デザインはエアフォース1のようにフラットですが、ラバーの質は完全にパフォーマンス仕様です。
すぐに削れて模様がなくなる心配は少ないでしょう。
NIKE BOOK 2のサイズ感

ネットショッピングで購入する際、最も失敗しやすいのがサイズ選びです。
BOOK 2はサイズ選びに特に注意が必要なモデルです。
ここを間違えると、せっかくの性能が台無しになってしまいます。
サイズ感:縦の長さと横幅のタイトさ
私は普段NIKEで29cm、ASICSで28.5cmを基本的に選択しますが、BOOK2は29cmで少しタイトでした。
NIKEのバッシュの中でも、BOOKシリーズは「タイト(小さめ)」な部類に入ります。
- 縦の長さ: やや短め。つま先(トゥボックス)の高さも低く、指先が詰まる感覚があります。
- 横幅: 特に小指球あたり(外側)のカーブがきつく、足幅が広い人は圧迫感を感じやすい形状です。
前作BOOK 1と比較しても、「ほぼ同じ」か「素材の分だけBOOK 2(メッシュ版)の方が少し緩く感じるかもしれない」程度で、基本設計はタイトです。
EPラスト(アジア向け幅広設計)であっても、KDシリーズやKyrieシリーズのような鋭さを持っています。
ユーザーレビューに基づくサイズレビュー
多くのプレイヤーの声を総合すると、以下のサイズ選びが「正解」に近いと言えます。
【推奨サイズチャート・完全版】
| 足のタイプ | 推奨サイズ | 補足アドバイス |
| 足幅が細い・普通 | 通常サイズ~+0.5cm (ハーフアップ) | 普段NIKEで27.0cmなら、27.5cmを選択するのが安全です。 ジャストで履きたい場合でも試着は必須。 |
| 足幅が広い・甲高 | +0.5cm 〜 +1.0cm | メッシュ素材なら+0.5cmで馴染む可能性が高いですが、 硬い素材のモデルを選ぶなら+1.0cmも検討範囲内です。 |
| 普段ASICSを着用 | +0.5cm 〜 +1.0cm | ASICS(GelpburstやNova Surgeなど)の標準幅より明らかに狭い作りです。 迷わずサイズアップしてください。 |
| 厚手のソックス着用 | +1.0cm | NBA選手のようにソックスを2枚履きしたり、 クッション性の高い厚手ソックスを好む場合は、1cmアップでも大きくない可能性があります。 |
結論:迷ったらハーフサイズ(0.5cm)アップしてください。
「大は小を兼ねる」ではありませんが、小さいバッシュはプレーに支障をきたし、爪の変色や外反母趾の原因になります。
NIKE BOOK 2を実際に使用した私の体験談・レビュー

ここからは、実際に「NIKE BOOK 2(スピリドンカラー)」を購入し、数回の練習で使用した私の生の体験談をお伝えします。
スペック表だけでは分からない「感覚的な部分」や、「こうすればもっと良くなる!」という裏技も共有します。
ファーストインプレッション:足入れの柔軟性
箱を開けた瞬間、まずそのデザインの良さにテンションが上がりました。そして恐る恐る足を入れてみると……
「あれ? 全然痛くないぞ?」
ネットで散見された「硬すぎて履けない」「最初は修行」という懸念は、このメッシュモデルには全く当てはまりませんでした。
足全体を優しく包み込むような感触で、シューレースを締め上げると適度な圧着感があります。
ただし、シュータン(ベロ)のクッションが少し薄く、腰がないため、紐を強く締めすぎると甲に食い込む感覚がありました。
また、履く時にシュータンが中に巻き込まれやすいので、しっかりと手で押さえながら履く必要があります。
ドライブ時の反応速度と接地感
アップを終えて1on1を始めた際、「地面の近さ」に驚きました。
ドリブルで相手を揺さぶり、一瞬の隙を見てドライブを仕掛ける際、前足部のズームエアが過度な沈み込みをせず、即座に反発してくれます。
「ボヨン」と跳ねるのではなく、「パンッ!」と弾くような感覚。
このレスポンスの良さは、スピード重視のガードプレイヤーにはたまらないはずです。
母指球でしっかりとコートを蹴っている感覚が指先に伝わってきます。
前作BOOK 1で感じた「ヒールのズームエアによる若干のラグ」が解消され、より攻撃的なムーブが可能になったと感じました。
シュート時の安定性と土台の強さ
私はジャンプシュートを多用するタイプなのですが、ストップからジャンプへの移行が非常にスムーズでした。
どんな体勢で止まっても、広いアウトソールが地面を広く捉えてくれるため、身体の軸がブレません。
空中でコンタクトを受けて着地する際も、グニャッとなる不安感がなく、安心して次の動作に移れました。
特に、ミッドレンジからのプルアップにおいて、最後に「つま先で地面を押し切る」感覚が掴みやすく、シュートタッチの向上にも繋がりました。
デビン・ブッカーがミッドレンジの名手である理由が、このシューズを通じて理解できた気がします。
クッションの薄さと衝撃吸収性について
正直に言います。衝撃吸収性は高くありません。
2時間の練習の後半、かかとや膝に少し疲労を感じました。ヒールのクッションが薄いため、着地の衝撃が割とダイレクトに来ます。
サブリナシリーズやG.T.Cutシリーズのような「守られている感覚」は薄いです。
長時間のゲームや、ジャンプを多用するプレイスタイルの場合、足裏や膝への疲労は蓄積しやすいかもしれません。
特に体重があるプレイヤー(80kg以上など)は、この「薄さ」がネックになる可能性があります。
ヒール周りのホールド感と紐の調整:【裏技・インソール交換】
少し気になったのは、かかとのホールド感です。
「抜ける」ほどではありませんが、ガチッとロックされる感覚は薄いです。
ヒールカップの内側のパッドがそこまで分厚くないためだと思われます。
また、かかとの形状が比較的垂直に近く、アキレス腱を包み込むような形状ではないため、人によっては頼りなさを感じるかもしれません。
★おすすめのカスタマイズ:New Balance RCP280
そこで私は、インソールを「New Balance RCP280(サポーティブリバウンドインソール)」に交換してみました。これはバッシュ好きの間では定番のカスタムです。
するとどうでしょう、劇的に履き心地が改善しました。
- ヒールの安定感向上: RCP280のヒールカップがしっかりしているため、かかとのグラつきが解消。
- クッション性の補完: 薄いと感じていた衝撃吸収性が底上げされ、足への負担が軽減。
- アーチサポート: 土踏まずのサポートが加わり、フィット感が向上。
ただし、純正のインソールは接着されているため、ドライヤーで温めながら慎重に剥がす必要があります。
自己責任にはなりますが、BOOK 2のポテンシャルを120%引き出したい方には強くおすすめしたいカスタムです。
体験談の総括
「じゃじゃ馬かと思ったら、最高の相棒だった」
これが私の結論です。
最初は「サイズ感」や「クッションの薄さ」に少し戸惑いましたが、履き慣れてくると、自分の意図した通りに動いてくれるレスポンスの良さが病みつきになります。
特にメッシュ素材のモデルを選んだのは大正解でした。
ストレスなく、BOOK 2の持つポテンシャル(安定性とグリップ)を最初から享受できました。
これから自分の足に合わせてインソールを変えたり、紐の結び方を工夫したりして、さらに「自分仕様」に育てていくのが楽しみな一足です。
NIKE BOOK 2に関するQ&A

NIKE BOOK 2に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
前作のBOOK 1と比べて、サイズ感に違いはありますか?
基本的な作りはBOOK 1と同様に「タイト(小さめ)」です。特につま先が低く、横幅も狭い設計になっています。ただし、今回紹介した「スピリドンカラー」のようなメッシュ素材のモデルは、レザー素材だった前作の初期カラーに比べると足馴染みが良く、圧迫感は多少軽減されています。それでも、基本的には普段のNIKEバッシュよりハーフサイズ(0.5cm)アップを選ぶのが無難です。
センターポジションの選手でも履けますか?
履くことは可能ですが、あまり推奨はできません。BOOK 2はクッション(特にヒール部分)が薄めで、衝撃吸収性よりも「接地感」や「反応速度」を重視したガード・フォワード向けの設計になっています。体重があり、リバウンド着地時の衝撃保護を最優先したいセンタープレイヤーには、GTジャンプやレブロンシリーズのような、よりクッションの厚いモデルの方が適しています。
屋外コート(アスファルト)で使用しても大丈夫ですか?
はい、問題ありません。日本国内で販売されているモデル(EPラスト)の多くは、アウトソールに耐久性の高い「XDRラバー」を採用しています。溝も比較的深く掘られているため、屋外でのハードな使用にも耐えうる耐久性を持っています。
「重い」という評判を聞きましたが、実際はどうですか?
スペック上の数値(29cmで約440g前後)を見ると、確かに最近の軽量バッシュよりは重いです。しかし、重心が低く設計されており、足裏全体でコートを捉える安定感があるため、実際に履いてプレイすると数字ほどの重さは感じにくいのが特徴です。「振り回されるような重さ」ではありません。
買ったばかりで踵(かかと)が浮く感じがします。対処法はありますか?
BOOK 2はヒールカップのパッドが控えめなため、人によっては抜け感を感じることがあります。対処法としては、まずシューレース(靴紐)を一番上の穴まで通し、しっかりと締め上げてください。それでも改善しない場合は、インソールを「New Balance RCP280」のようなヒールカップがしっかりした高機能インソールに交換することをおすすめします。ホールド感が劇的に改善します。
インソールは簡単に交換できますか?
注意が必要です。BOOK 2の純正インソールは、シューズ内部に接着剤で固定されています。無理に剥がそうとするとインソールが破れたり、底材を傷つけたりする恐れがあります。交換したい場合は、ドライヤーで靴の中を温めて接着剤を柔らかくしてから、ゆっくりと剥がす作業が必要です。自信がない場合は、純正のまま履くか、薄手のアドオンタイプ(重ね敷き)を検討してください。
普段履き(街履き)として使っても違和感はありませんか?
全く違和感ありません。むしろ、BOOKシリーズのコンセプト自体が「コートからストリートへ」というものであり、デザイン性は現行のバッシュの中でもトップクラスです。ただし、一般的なスニーカー(エアフォース1など)と比べると、アウトソールのゴムが硬く、クッションの反発も強いため、長時間歩くと逆に疲れる可能性があります。ファッションとして楽しむなら、少し緩めに紐を結ぶのがコツです。
ホコリの吸着(埃で滑る現象)はどうですか?
アウトソールのパターンが細かいため、埃はある程度拾います。ただし、ゴムの質(特にXDRラバー)自体は食いつきが良いので、手でサッと拭えばすぐにグリップ力は回復します。クリアソール(透明なゴム)のモデルと、ソリッドラバー(不透明なゴム)のモデルでは、一般的にソリッドラバーの方が埃の影響を受けにくいと言われています。体育館の環境が悪い場合は、スピリドンカラーのようなソリッドラバー系を選ぶのが無難です。
履き慣らし(ブレイクイン)にはどれくらいの期間が必要ですか?
素材によって明確に分かれます。
- メッシュ素材(スピリドン等): 非常に早いです。1〜2回の練習(計4時間程度)で足に馴染み、すぐに実戦投入可能です。
- レザー/キャンバス素材: 時間がかかります。完全に馴染んで硬さが取れるまで、最低でも1〜2週間(練習5〜6回分)は見ておいた方が良いでしょう。最初は厚手の靴下を履いて、靴擦れ防止に努めてください。
ジャンプシュートよりも「ドライブ」重視なんですが、合いますか?
はい、合います。ただし「スピードでぶち抜くタイプ」より「ステップで翻弄するタイプ」に向いています。 前足部のズームエアと硬めのアウトソールは、ユーロステップやギャロップステップのような、急激な方向転換時に強い反発を返してくれます。地面を強く踏みしめて加速するパワー型のドライブをする選手には、非常に頼もしい相棒になるはずです。
NIKE BOOK 2のレビューのまとめ

最後に、NIKE BOOK 2の特徴を整理し、どんなプレイヤーにおすすめなのかをまとめます。
BOOK 2の良い点
- 反応速度: 前足部ズームエアによる、タイムラグのない鋭い蹴り出し。
- 安定性: ワイドなソールベースと大型シャンクプレートで、横ブレを徹底排除。
- 足馴染み(メッシュ版): スピリドンカラーなどのメッシュモデルは、初期から快適な履き心地。
- 汎用性: 屋内・屋外問わず使える耐久性の高いアウトソール(XDR)。
- スタイル: コートの外でも履ける圧倒的なデザイン性の高さ。
BOOK 2の注意点
- 素材選び: レザー・キャンバス系は硬いため、覚悟と慣らし期間が必要。
- 衝撃吸収: ヒールクッションは薄め。膝や腰に不安がある人は要注意。
- サイズ感: 全体的にタイト。基本はハーフサイズアップ推奨。
- 重量: 昨今の軽量モデルと比較すると、数値上は重め(体感は軽いが)。
向いているプレイスタイル
以下のようなプレイヤーには、BOOK 2は強力な武器になります。
- ドライブで切り裂くスラッシャー(反応速度重視のガード)
- ストップ&ジャンプシュートを得意とするシューター(安定性重視のフォワード)
- フットワークを細かく使うディフェンダー(グリップ・接地感重視)
- 「自分の足で動いている」感覚を大事にしたい玄人プレイヤー
向いていないプレイスタイル
逆に、以下のような方には他のモデルをおすすめします。
- 体重があり、膝への負担を極力減らしたいセンタープレイヤー
- バッシュに「柔らかいクッション(雲の上のような履き心地)」を最優先で求める人
- 足幅が極端に広く、窮屈な靴が苦手な人
- 超軽量バッシュを好むスピードスター
購入前の最終チェックリスト
購入ボタンを押す前に、以下の3点を確認してください。
- ✅ 素材は確認した?
快適さをとるなら「メッシュ(スピリドンなど)」、サポートと耐久性をとるなら「レザー/キャンバス」です。 - ✅ サイズは+0.5cmした?
個人差はありますが、普段のNIKEサイズより0.5cmアップがセオリーです。 - ✅ インソールの準備は?
クッションに不安があるなら、衝撃吸収インソール(RCP280など)の同時購入も検討しましょう。
※付属のインソールは接着されているので自己責任で
NIKE BOOK 2のレビューの総括
NIKE BOOK 2は、一見シンプルでクラシックな外見ですが、中身は現代バスケットボールに必要な「スピード」と「コントロール」を高次元で融合させたパフォーマンスモデルです。
決して「誰にでも合う万能シューズ」ではありません。
しかし、その特性を理解し、適切なサイズと素材を選べば、これほど頼りになる相棒はいません。
特に今回紹介したメッシュアッパーモデルは、多くのプレイヤーにとって「扱いやすく、かつ高性能」な選択肢となるでしょう。
デビン・ブッカーのように、静かに、しかし確実にゲームを支配したいあなたへ。
ぜひ一度、このシューズに足を通してみてください。
あなたのバスケットボールライフが、この一足と共にさらに充実することを願っています。

