バスケットボールシューズ市場において、ナイキ(NIKE)は長年にわたり信頼と革新の象徴であり続けています。
今回ご紹介する「NIKE A’One(エーワン)」は、WNBAのスター選手・エイジャ・ウィルソンのシグネチャーモデルとして登場したバッシュです。
女性選手のモデルでありながら、男性プレイヤーやユニセックス層にも注目されており、そのデザイン性と機能性が高い評価を集めています。
このバッシュは、約13,530円という比較的手頃な価格帯でありながら、グリップ性能やクッション素材においてしっかりとした作りが特徴です。
特にクシュロン3.0を採用したミッドソールは、柔らかく快適な着地感を提供し、膝や足裏に優しい設計となっています。
ただし、レビューの中では「サイズ感がかなりタイト」「ヒールカップのサポートが弱い」といった注意点も挙げられており、使用者の体型やプレイスタイルによってはフィットしない可能性もあります。
そのため、この記事では「A’One」の各機能や設計ポイントを丁寧に解説しながら、どのようなプレイヤーにおすすめできるかを明確にしていきます。
また、実際にこのバッシュを使用したプレイヤーの体験談や、サイズ選びにおける落とし穴、さらには気になるQ&Aまで網羅。
購入を検討している方や、自分に合ったバッシュを探している方にとって、有益な情報をお届けします。
NIKE 「A’One」の概要

このバッシュについて
「NIKE A’One(エーワン)」は、WNBAのスター選手エイジャ・ウィルソンの初となるシグネチャーモデルです。
彼女はWNBAでMVPを複数回受賞し、優勝経験もあるトッププレイヤー。
その実績を反映し、パフォーマンスとデザインの両面からこだわって作られたモデルです。
特徴:
- 価格帯:13,530円というお手頃設定
- 対象:主に女性用だが、メンズ表記サイズも展開(ユニセックス使用も想定)
- 設計思想:軽量で反応性が高く、足元の安定性を重視した構造
「A’One」は「コストパフォーマンスに優れたモデル」として学生や一般プレイヤーにも注目されています。
デザイン
このバッシュのデザインは、エイジャ・ウィルソン選手の個性と実績を反映した流線型のシルエットが印象的です。
どこか「Air Max 97」を想起させるような近未来感のある構成に仕上がっています。
主なデザインポイント:
- 流線型のアッパーライン:動きを強調する立体感あるカーブ
- ミッドソールの光沢パーツ:ビジュアルインパクトを強化
- カラーバリエーション:現在はベーシックカラー中心だが、今後の限定色にも期待が高まっている
素材構成:
部位 | 素材 | 特徴 |
---|---|---|
アッパー | メッシュ+合成素材 | 通気性・柔軟性・軽量性を確保 |
シュータン | 薄めのフォーム素材 | 軽さ重視、足首との干渉を軽減 |
ソール部 | ラバー(XDR) | 室内外兼用の高耐久設計 |
重量
この「A’One」はメンズ29cmサイズで約400(片足)という軽量級に分類されるバッシュです。
重量比較(目安):
モデル名 | 重量(29cm片足) |
---|---|
A’One | 約400g |
サブリナ 2 | 約380g |
レブロン 22 | 約470g |
ハーデン Vol.9 | 約460g |
この軽さは俊敏なステップやジャンプを多用するプレイヤーにとって、大きなメリットになります。
その他
その他の注目ポイントとして、以下の点が挙げられます。
- 価格の割にハイエンド構造
プレート内蔵、クッション構造2層(クシロン3.0+安定フォーム)など、低価格ながら多層的なパフォーマンスを実現 - 外履き対応のXDRアウトソール
屋内外でのプレイを想定したアウトソール素材で、耐久性が高く初心者〜中級者にもうれしいポイントです。 - グリップ音も良好(“スキール音”)
グリップ性能の高さだけでなく、いわゆる「キュッ」と鳴る音も強く、多くのプレイヤーにとって安心感を与える感覚設計になっています。
NIKE 「A’One」の機能

クッション性
NIKE 「A’One」のクッションには「クシュロン3.0(Cushlon 3.0)」というフォーム素材が採用されています。
これは軽量かつ柔軟性に優れた素材で、特に足裏全体に均等な圧力分散がされるよう設計されています。
特徴:
- 柔らかめの乗り心地
膝や足裏への負担を軽減し、長時間のプレーにも対応 - 反発力は控えめ
爆発的なジャンプや蹴り出しにはやや不向き - 沈み込みがやや強め
反応速度を重視するプレイヤーには気になる場合あり
こんな人に向いている:
- クッション性を重視する人
- 膝・足裏に不安のある人
- 年齢やケガ歴を考慮して快適性を求める人
グリップ性
「A’One」は「XDR(Extra Durable Rubber)アウトソール」を採用しており、屋内外の使用に適した高耐久グリップ素材です。
スキール音もよく鳴り、「キュッ」と止まる感覚が得られやすい設計になっています。
グリップパターン:
- ブレード状の流線型パターン(細かい溝が特徴)
- 前後左右の動きに対応
- 接地面が広めで安定感あり
注意点:
- パターンの溝が細かく、長期使用で削れ落ちるリスクがある
- ソール外縁部にややグリップ不足な構造(ミッドソールが干渉)
総評:
- 室内コートでは即戦力
- 外履きも可能だが、摩耗には注意
フィット性
「A’One」のフィット性は、設計上かなりタイト寄りです。
特に前足部(トゥボックス)と土踏まず周りのフィット感が強いため、サイズ選びを誤ると圧迫感が強くなります。
構造面の特徴:
- シューレースホールが6つ:しっかりとした中足部の固定感
- アッパー素材が薄め:軽さと通気性に優れるが、ホールド力は控えめ
- インサイドアーチがやや高め:扁平足の人は注意
おすすめポイント:
- 中足部が緩みやすい人には高評価
- タイトなフィットを好む人には好相性
サイズの選び方の注意点:
通常履いているサイズ | A’Oneでの推奨サイズ |
---|---|
ナイキメンズサイズ 29.0cm | +0.5~+1.0cm推奨(幅が狭いため) |
サポート性
このモデルのサポート性は評価が分かれるポイントです。
ソール剛性やプレートによる横ぶれ対策はしっかりしている反面、ヒールカップ(かかと周り)のサポートがやや甘い作りになっています。
良い点:
- プレート内蔵:捻挫予防に有効
- シュータン周りに厚めのクッションあり:足首上部をソフトに保護
- 外側パネルで中足部〜小指側の安定感はまずまず
弱点:
- ヒールカップが浅く、抜け感あり
- 足首が太めの人には接触や違和感を覚える可能性
結論:
- 軽量プレイヤーには十分なサポート性
- 体重があるプレイヤーには、若干の不安要素あり
その他
その他の機能的メリット:
- 通気性が高いアッパー
夏場のプレーや長時間の練習にも適しており、蒸れにくい - 価格対性能が高い
13,530円でここまでの機能が搭載されているのは稀
気になる点:
- アッパーにシワが入りやすい(素材の軽量化によるもの)
- フィット感が高いため、着脱にやや手間がかかる場合がある
NIKE 「A’One」のサイズ感

サイズ感
私は普段NIKEで29cm、ASICSで28.5cmを選択することが多いですが、「A’One」はメンズサイズで29.5cmを選びました。
※ウィメンズサイズとメンズサイズが併記されています。通販で購入する場合は、表記されているサイズがどちらのサイズなのかを必ず確認するようにしましょう。
NIKE 「A’One」は、通常のナイキバッシュと比較して明確に“タイトフィット”な設計です。
特に前足部(トゥボックス)と中足部(アーチ周辺)が狭めに作られており、足幅が広い人や甲高の人はサイズアップを検討する必要があります。
特徴的なフィット感:
- 前足部(トゥボックス):非常に細くシャープな形状
- 中足部(アーチ部分):しっかり絞られており密着感が強い
- 履き口〜足首まわり:ローカットで開放的だが、ヒールカップが浅め
サイズ選びの目安:
普段のナイキサイズ | A’One推奨サイズ(足幅標準〜広めの場合) |
---|---|
27.0cm | 27.5~28.0cm |
28.0cm | 28.5~29.0cm |
29.0cm | 29.5~30.0cm |
※特に足幅が広い人や甲高の人は「+1.0cm」推奨。標準〜細足の人は「+0.5cm」でも可。
ユーザーレビューに基づくサイズレビュー
複数の実使用レビューから読み取れる共通点を以下にまとめます。
よくある声・体験:
- 「公式のサイズ通りに買ったらキツすぎて履けなかった」
- 「29cmを買ったら実質28.5cmが届いたような感覚」
- 「ハーフサイズアップでも足幅が合わない可能性がある」
- 「逆にサイズが合えば中足部のフィットは最高レベル」
着用レビュー傾向まとめ:
使用者の声 | 傾向 |
---|---|
足幅広め・甲高 | 「1cmアップでちょうどいい」 |
足幅標準・やや細め | 「0.5cmアップでフィット」 |
試着なしでネット購入 | 「サイズミスが多発」 |
緩めの履き心地を好む人 | 「このモデルは向いていない」 |
中足部のしっかりフィットを求める人 | 「最高のフィット感」と高評価 |
補足:サイズ感がプレイに与える影響
フィット感が強い分、サイズミスはプレイ中のストレスやケガのリスクにつながりやすいです。
- 小さすぎる場合:つま先圧迫、足の痺れ、パフォーマンス低下
- 大きすぎる場合:足の中でズレが起き、捻挫リスクやグリップ力低下に
できる限り店頭での試着をおすすめします。ネット購入の場合は、サイズ交換が可能なショップを選びましょう。
NIKE 「A’One」を実際に使用した私の体験談・レビュー

プレイ中の履き心地
「A’One」を実際にゲーム形式の練習で2時間ほど使用しました。
一番強く感じたのは「足裏の安心感」です。
特にクッション素材であるクシロン3.0は、足全体をふわっと包み込むような感触があり、着地のたびにやさしい衝撃吸収を実感しました。
これは年齢による膝の負担が気になるプレイヤーや、着地時の衝撃に敏感な方には非常にありがたい設計です。
ただ一方で、1歩目の加速や方向転換のスピード感は控えめ。
フォームが沈み込むぶん、反発系のクッション(例:Zoom Air)と比べると、「バシッ」と反応する感覚は薄い印象でした。
また、グリップ力には非常に満足しています。
トランジション時に左右へ切り返す場面でもしっかり止まり、「キュッ」というスキール音が安心感につながります。
特にアウトソールのXDR素材は、室内でも外でも粘りがあり、汎用性が高いと感じました。
足首・かかとのホールド感
ここは評価が分かれるところで、プレイヤーの足型や好みに大きく依存するポイントです。
まず、足を入れた第一印象としては「フィットはするけど、かかとの収まりが浅い」という違和感がありました。
特に動き出しの瞬間に「足がバッシュ内でわずかに動く」ような感覚があります。
- かかとのホールドがやや不安定
ヒールカップが浅めで、踵のぐらつきを完全には抑えきれていない - 履き口のパディングは厚め
足首周りは柔らかく、長時間でも当たりが気になりにくい - シューレースの調整幅が少ない
ホール数は6つで平均的だが、シューホールがやや小さめで、結び直しても調整しきれない場合がある
この点については、足の形が細身の人にはフィットしやすく、広め・高めの人には合いづらい傾向があります。
個人的には、「あと1ホール分足首寄りに締められたら…」と感じることが多々ありました。
それでも、ミッドフット(中足部)はタイトに作られており、中足部の密着感は非常に高評価。
このエリアだけを見ると、緩みやブレがなく、素早い切り返しにも対応してくれます。
シーン別での使い勝手
実際に複数のシーンで使用した上で、「A’One」の「適した場面」「やや不得意な場面」を以下に分類しました。
シーン別評価表
使用シーン | 評価 | コメント |
---|---|---|
ハーフコートでの1on1 | ◎ | グリップが効くため、ステップやフェイクで優位に |
ジャンプシュート中心のプレイ | ◎ | 着地の衝撃を緩和、足腰にやさしい |
フルコートでの高速展開 | △ | クッションの沈みが反応速度にやや影響あり |
外コートでのプレー | ○ | XDRソールで耐久性高く、滑りにくいが長期使用には注意 |
ディフェンス中心のプレイ | △ | ヒールホールドが緩く、重心移動でブレることも |
実際のプレーで感じた長所と短所:
良かった点:
- 足裏がとにかく快適で、長時間履いても疲れにくい
- シュート後の着地時に足元が安定する
- サイドステップ時のグリップが優秀で、ズレをほぼ感じない
気になった点:
- 瞬間的なダッシュではクッションが沈んでタイムラグが出る
- フィット感にムラがあり、右足だけ微妙に浮くような違和感があった
- アッパーが柔らかいぶん、強度不足を感じる場面も(特に激しいコンタクト時)
結論:どんなプレイヤーに向いているか?
「A’One」は、以下のようなプレイヤー層に最適です。
- ジャンプや着地の衝撃が気になるプレイヤー(膝に優しい)
- クッション性や快適性を重視する中級〜シニア層
- 細身の足型で、タイトなフィット感を求める人
- グリップ性能を重視するウイングプレイヤー
逆に、以下のようなタイプには向かない可能性があります。
- 一歩目の加速を最重視するガード系選手
- ヒールホールドを重要視する足首に不安のある選手
- 広め・高めの足型の人(サイズ選びが難しい)
NIKE 「A’One」に関するQ&A

NIKE 「A’One」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
「A’One」は男性でも履けますか?
履けます。
「A’One」はWNBA選手のシグネチャーモデルですが、メンズサイズの展開もあります。ただし、女性向け設計をベースにしているため、足幅が狭くタイトな作りです。足幅の広い男性や甲高の方は、0.5〜1.0cmのサイズアップを推奨します。ウィメンズサイズとメンズサイズの異なるサイズが併記されているので、男性が履く場合は必ずメンズサイズを参考にしましょう。
サイズ選びで気をつけることはありますか?
非常に重要です。
「A’One」は他のナイキバッシュよりも小さめに感じやすいという声が多く、「いつも通りのサイズだとキツかった」という報告が多数あります。購入時は必ずサイズ表と実寸を確認し、可能であれば店舗で試着してください。
クッションはどんな特徴がありますか?
柔らかく快適な乗り心地です。
ミッドソールには「クシュロン3.0」を使用しており、足裏全体を包み込むようなクッション性があります。着地の衝撃をしっかり吸収してくれるため、膝や足裏への負担が少ないのが魅力です。一方で、反発力は控えめなため、俊敏性を求めるプレイヤーには物足りない可能性があります。
外履きにも使えますか?
使用可能です。
「A’One」のアウトソールにはXDRが採用されており、耐久性が高く、屋外コートでも使用可能です。ただし、溝がやや浅めの部分もあるため、アスファルトなど硬い地面では摩耗が早まることに注意してください。
ヒールのホールド力はどうですか?
やや弱めとの評価があります。
かかとを固定するヒールカップの深さが浅いため、踵の浮きを感じるという声が一部あります。足首周りのパディングはしっかりしていますが、「踵が完全に固定されていない」と感じる方もいます。特に激しい動きが多いポジションの方や、足首のサポートを重視する人は注意が必要です。
どんな人におすすめですか?
以下の条件に当てはまる方に特におすすめです。
- 足幅が狭め〜標準の方
- 柔らかいクッションで膝を守りたい方
- 高グリップ性能を重視するガード/スモールフォワード
- 高級モデルよりもコスパを重視したい方
- 屋内・屋外どちらでもプレーしたい方
足が幅広でも履けますか?
あまり推奨されません。
「A’One」は全体的にタイトな作りで、特に前足部(トゥボックス)と中足部の幅が狭めに設計されています。幅広の足型の方が無理に履くと、圧迫感や足の痛みが生じる恐れがあります。どうしても履きたい場合は、1.0cm程度のサイズアップ+薄手のソックス使用をおすすめします。
長時間のプレーにも向いていますか?
向いています。
クッションが柔らかく、足裏や膝への負担が軽減されるため、長時間の練習や試合でも疲れにくい構造です。ただし、足の形に合わない場合やホールド力の不足を感じると、逆にストレスになる可能性があるため、フィッティングの見極めは重要です。
屋外で使う場合に注意するポイントは?
ソールの摩耗に注意してください。
XDR素材のアウトソールは耐久性に優れていますが、薄めのラバーパターンが細かく設計されているため、ザラついたアスファルトでの長時間使用は非推奨です。屋外コートで使用する場合は、なるべく滑らかな路面でプレーするよう心がけてください。
初心者でも使いやすいバッシュですか?
基本的にはYESですが、注意点もあります。
軽量でクッション性も高く、価格も手頃なので、コスパ重視の初心者には適した選択肢です。ただし、サイズ感がシビアなので、バッシュ選びに不慣れな初心者は「サイズが合わなかった」という失敗をしやすいです。ネット購入の場合は返品・交換対応がある店舗を選びましょう。
「A’One」は日常履きにも使えますか?
短時間であれば可能です。
デザイン性が高く、ソールも柔らかいため、タウンユース(街履き)でも違和感は少ないです。ただし、アウトソールがスポーツ仕様なので、滑りやすい床や雨の日の歩行には注意が必要です。また、長時間の歩行には向いていないため、あくまで短時間の利用がおすすめです。
女性プレイヤーにとってのメリットは?
女性の足型に適した設計が魅力です。
「A’One」はWNBAのエイジャ・ウィルソン選手のシグネチャーモデルであり、足幅の狭い女性や細身の足型に自然にフィットするよう設計されています。そのため、一般的なユニセックスモデルではフィット感が合わなかったという女性プレイヤーにも非常に相性が良いです。
NIKE 「A’One」レビューのまとめ

NIKE 「A’One」の総合的な魅力とは?
「安価で高機能、ただし足を選ぶ」バッシュ。
「A’One」の最大の特徴は、約13,530円という価格に対して非常に完成度の高い設計であること。
通常、1万円台前半のバッシュは「軽いがサポートが弱い」「グリップが粗雑」「クッションが単層」などの“テイクダウンモデル”に見られる妥協が多くありますが、「A’One」はその点が驚くほど抑えられています。
特に優れている点:
- XDRソール採用:屋外・屋内両対応の高耐久性。コート上での安定したストップ感が得られる。
- クシロン3.0搭載:足裏全体を包み込むような「面」のクッションで、長時間プレイでも疲れにくい。
- 軽量設計:29cmで約411g。軽やかなフットワークを実現。
- 通気性◎・柔らかいアッパー:蒸れにくく、屈曲性もあるため足の動きにフィットしやすい。
明確なウィークポイント
「A’One」のレビューで繰り返し指摘された課題は、以下の2点に集約されます。
サイズ感のシビアさ(フィット)
- 全体的にかなりタイトな設計で、普段のナイキサイズだとキツく感じる人が多い
- 特に前足部〜中足部にかけては細く絞られており、圧迫感が強め
- 足幅が広め・甲が高い人は+0.5〜1.0cmのサイズアップを検討すべき
- 緩すぎてもバッシュ内で足が滑るため、「ジャストフィットでタイト」が理想という難易度の高い設計
ヒールサポートの甘さ
- ヒールカップが浅めかつ柔らかく、かかとのロック感が弱い
- 足首周りのフォームは厚めだが、着地時の安定感に欠ける場面がある
- 急停止やストップ・ジャンプの連続では、踵が浮いているような不安を感じやすい
- 体重があるプレイヤーや、足首に不安を抱えている人には「注意ポイント」
プレイスタイル別おすすめ度
プレイスタイル | おすすめ度 | コメント |
---|---|---|
スポットアップシューター | ◎ | 着地時の足裏負担を軽減し、長時間安定したプレイが可能 |
ウィングプレイヤー | ◯ | 横の動きにも対応するが、踵の浮きに注意 |
ガード(スピード重視) | △ | クッションの沈み込みで初動がやや遅れる印象 |
ビッグマン(体格大) | △ | ヒールサポートの甘さとアッパーの柔らかさが懸念材料 |
室外プレイメイン | ◯ | XDRソールで耐久性あり。ただし長時間のアスファルト使用は控えめに |
総評:このバッシュが「合う人」「合わない人」
合う人
- 細身の足型で、タイトフィットが好きな人
- クッション性を最重視し、衝撃を減らしたい人
- 屋内外問わず汎用的に使いたい人
- コストパフォーマンス重視のプレイヤー
- 足首が安定しており、補強がなくても問題ない人
合わない人
- 幅広・甲高でタイトさにストレスを感じやすい人
- 初動の速さを最重視するガード系プレイヤー
- ヒールロック感がないと不安を感じる人
- 足首にサポーターを常用している人(踵との干渉の可能性あり)
NIKE 「A’One」レビューの総括
NIKE 「A’One」は、WNBAのトッププレイヤーであるエイジャ・ウィルソンの名を冠したシグネチャーモデルとして登場し、その存在感は決して価格に見合うものではなく、むしろ価格以上のパフォーマンスと完成度を兼ね備えた一足と言えるでしょう。
クシュロン3.0による柔らかく包み込むようなクッション性は、膝や足裏への負担を和らげ、長時間のプレイでも快適さを維持してくれます。
また、XDRアウトソールの高いグリップ性能は、コート上での動きにしっかりとした安心感をもたらしてくれます。
一方で、フィット感は非常にタイトで、サイズ選びには細心の注意が必要です。
特に足幅が広い人や甲高の人にとっては、圧迫感や違和感につながりやすく、試着なしでの購入はリスクを伴います。
さらに、ヒール周りのホールド感にはやや物足りなさがあり、足首に不安を抱えるプレイヤーにとっては注意が必要です。
それでも、自分の足型とプレイスタイルに合えば、「A’One」はコストパフォーマンスに優れた「隠れた良品」として大きな武器となり得ます。
デザイン面でも流線型のシルエットや光沢感のあるディテールなど、ファッション性にも優れており、見た目でも所有欲を満たしてくれるバッシュです。
細部にクセはあるものの、そのクセさえ理解できれば、「A’One」は信頼できるパートナーとして、あなたのプレイをしっかりと支えてくれるはずです。
足に合うかどうか、それがこのバッシュを最大限に活かせるかどうかの分かれ道。
だからこそ、選ぶ価値のある一足だと言えるでしょう。