バスケットボールシューズ市場には、数多くのハイパフォーマンスモデルが存在しますが、その多くはNBA選手のシグネチャーモデルや、プロユースを想定した高価格帯の製品が中心です。
しかし、近年では一般プレイヤーや部活動レベルのユーザーに向けて、機能性とコストパフォーマンスを両立したモデルも増えてきています。
その代表例とも言えるのが、今回紹介するPUMA 「DAGGER(ダガー)」です。
「DAGGER」は、PUMAが手がけるバスケットボールシューズの中でも、シグネチャーモデルに属さない“汎用型モデル”として位置づけられており、そのため価格帯も比較的手頃に設定されています。
しかしながら、実際に履いてみると、その完成度の高さに驚かされる1足です。
デザイン面では、同ブランドの「SCOOT ZERO2(スクート ゼロツー)」を彷彿とさせるようなスタイリングが施されており、ビジュアル的にも非常に洗練されています。
一見するとテイクダウンモデルのような見た目ですが、機能性や履き心地に妥協はなく、実際にコートで試してみるとその実力がよく分かります。
注目したいのは、耐久性に優れたアウトソール、厚みのあるクッション、そして細部にわたって丁寧に設計されたアッパー構造など。
シグネチャーでないにもかかわらず、随所にプーマの技術とこだわりが垣間見える仕様となっています。
この記事では、PUMA 「DAGGER」の以下の点に注目し、実際に使用してみた感想も交えて詳しく解説していきます:
- 全体的なスペックと外観の印象
- グリップ性・クッション性・サポート力などの性能面
- 実際のサイズ感と選び方
- 使用者としてのリアルなフィードバック
価格と性能のバランスを重視するプレイヤー、セカンドシューズを探している方、あるいは初めてプーマのバッシュに挑戦する方にとって、参考になる情報をお届けしていきます。

- PUMA 「DAGGER」の概要
- PUMA 「DAGGER」の性能
- PUMA 「DAGGER」のサイズ感
- PUMA 「DAGGER」を実際に使用した私の体験談・レビュー
- PUMA 「DAGGER」に関するQ&A
- 「DAGGER」はどんなプレースタイルの人におすすめですか?
- サイズ選びで迷っています。普段履いているバッシュと同じサイズで大丈夫ですか?
- 「DAGGER」は屋外(アウトドアコート)でも使えますか?
- 「DAGGER」と「SCOOT ZEROS2」の違いは何ですか?
- 初心者が履いても問題ありませんか?
- 「DAGGER」は見た目が少し地味に感じるのですが、カラー展開はありますか?
- 「DAGGER」は長時間履いても疲れにくいですか?
- 足首をサポートしたい場合、「DAGGER」で十分ですか?
- シューレースが緩みやすいと聞きましたが、改善できますか?
- 「DAGGER」は女性プレイヤーでも使いやすいですか?
- 「DAGGER」は普段履きやジムトレーニング用にも使えますか?
- 「DAGGER」はどんな練習シーンに最も適していますか?
- 「DAGGER」の通気性はどうですか?長時間の使用で蒸れませんか?
- 「DAGGER」はジャンプ時の衝撃をしっかり吸収してくれますか?
- PUMA 「DAGGER」レビューのまとめ
PUMA 「DAGGER」の概要

PUMA 「DAGGER」について
PUMA 「DAGGER」(ダガー)は、プーマが展開するバスケットボールシューズの中でもシグネチャーモデルではない汎用型モデルに分類されます。
ただし、いわゆる廉価モデルやテイクダウン(シグネチャーの下位互換)とは一線を画しており、独自の設計と機能性を備えた中堅クラスの実力派モデルです。
特に以下のような特徴があります:
- クッション素材に「ProFoam」を採用(詳細は後述)
- グリップ力の高いアウトソールパターン
- 足首周りまで包み込む安定構造
- お手頃価格(定価約13,000円前後、セールで1万円以下)
また、過去に人気を博した「コートライダー」の履き心地や作りに近いとも評されており、プレー志向の高いユーザーからの評価も上々です。
デザイン
見た目は、「SCOOT ZERO2(スクート ゼロツー)」に似た印象を受ける構成で、シンプルながらも個性あるフォルムに仕上がっています。
シグネチャーでない分、主張しすぎずコート内外で使いやすいデザインです。
特筆すべき点:
- アウトソールの張り出しによる安定感の演出
- カラーバリエーションにセンスあり(限定モデル含めてスタイリッシュ)
- サイド~ヒールにかけての立体感あるライン取り
安っぽさを感じさせない質感と設計で、「価格以上に見える」という評価も多く見られます。
重量
公表された重量(※29cm基準):約430g(片足)
これはバッシュとしては標準〜やや軽量クラスにあたります。
サイズ | 重量(片足) |
---|---|
29cm | 約430g |
27cm台 | 400g前後と推定 |
軽すぎて不安定になることもなく、かといって重たくて鈍重になることもない、絶妙なバランスの重量感といえます。
その他
その他、概要段階で把握しておきたい特徴をいくつか紹介します。
- 価格帯とコスパ
→ 定価13,000円前後ながら、セール時は10,000円以下まで落ちる可能性があり、コストパフォーマンスは非常に高い。 - ミドルカット寄りの設計
→ 一見ローカットに見えますが、実際にはミドルカットに近い構造で、足首周りのホールド感を重視している。 - アッパー素材の工夫
→ 通気性のあるメッシュに加え、TPUパーツや合成素材を適所に配置し、耐久性とフィット性を両立。 - シューレース構造の注意点
→ ホール部分がやや滑りやすく、締めるのに少し手間がかかる設計。脱ぎ履きは簡単だが、しっかりフィットさせるにはややコツが必要。
PUMA 「DAGGER」の性能

クッション性
PUMA 「DAGGER」には、ProFoam(プロフォーム)というミッドソールクッションが採用されています。
特徴:
- やや硬めで反発性よりも安定性重視
→ 着地時の沈み込みは少なく、俊敏な動きをサポート。 - 耐久性が高く、へたりにくい
→ 長期間の使用でもクッション性の劣化を感じにくい。 - 厚みはしっかり確保
→ 薄底ではないため、地面からの突き上げも気になりにくい。
極端な衝撃吸収やフワフワ感はないが、長く使えてブレが少ない安定系クッション。競技志向のプレイヤーに向いています。
グリップ性
アウトソールは、表面がザラザラとした質感(XDR風)で、高い摩擦力が特徴。
特徴:
- 硬めのラバーで耐久性に優れる
- ホコリの影響を受けにくい構造
- 粘着感は少ないが、滑りにくい
グリップ性能の評価 | 備考 |
---|---|
静止時の安定性 | ◎ |
ストップ時の反応 | ○ |
ホコリ耐性 | ○〜◎ |
粘着性 | △(乾燥タイプ) |
屋内の木床でもしっかり止まり、試合・練習問わず使いやすいバランス型グリップ。
アウトドアにもある程度対応可能です。
フィット性
アッパーは柔らかいメッシュ素材をベースに、補強用のTPUや合成素材が組み合わさった設計です。
特徴:
- 足を包み込むような柔らかいフィーリング
- シューレースの固定感はやや弱い(緩みやすい設計)
- 中足部は調整しやすいが、テンションの保持がやや難点
注意点:
- 前足部のシューレースがすぐ緩むため、しっかり締め直す必要あり
- TPUの曲がり部分が足の甲に当たりやすく、違和感を感じるケースも
構造自体は足に優しくフィットしますが、個々の足型や履き方次第で快適性に差が出やすいシューズです。
サポート性
「DAGGER」の魅力の一つは、シグネチャーモデルではないにも関わらず高水準のサポート性を持っている点です。
特徴:
- ヒールカウンター(かかとの補強部)あり
- アッパー全体に複数のパーツ構成で剛性を確保
- トップライン(履き口)もやや厚めで、くるぶし周りをしっかりガード
- カットはミドル寄りの設計で、足首まで覆う安心感
カジュアルモデルにありがちな「頼りなさ」が少なく、ミドルカットらしい安定感と保護力を兼ね備えた構造です。
その他
足首周り
- ヒールの深さがあり、かかとがしっかり収まる
- ローカットに見えて、実際はミドルカット寄り
耐久性
- ソールの減りが少なく、トレーニング用にも適する
- アッパーの縫製や接着も丁寧で、長く使いやすい設計
コスパ
- 定価13,000円程度ながら、セール時には半額以下のことも
- 見た目・作り・性能すべてが価格以上の仕上がり
PUMA 「DAGGER」のサイズ感

サイズ感
私は普段NIKEで29cm、ASICSで28.5cmを選択することが多いですが、PUMA 「DAGGER」は29cmで若干タイト気味にフィットしました。
「DAGGER」のサイズ感は、若干タイト寄りで設計されており、特につま先から甲にかけてのスペースが狭めに感じられる場合があります。
サイズ感のポイント:
- 足長(つま先方向):やや短め
→ 普段と同じサイズだと、つま先に窮屈さを感じることも。 - 足幅(ワイズ):標準的〜やや狭め
→ 幅広の足型の方は特に注意が必要。 - 甲の高さ:やや低め
→ 高めの甲を持つ方は圧迫感を感じやすい。
おすすめサイズ選び:
普段のサイズ | おすすめ |
---|---|
足が細めの方 | NIKEと同じでOK(慣れると馴染む) |
標準〜広めの方 | NIKEと同じor0.5cmアップ(ハーフサイズアップ) 推奨 |
靴下を厚めに履く方 | 0.5cm〜1.0cmアップが安心 |
※サイズアップ時は「やや緩い」と感じる方もいるため、インソールの調整や靴下での対応が推奨されます。
ユーザーレビューに基づくサイズレビュー
実際に本モデルを履いた複数のレビューを分析すると、以下のような意見が多く見られます。
実際の声(要約):
- 「普段29cmだが、DAGGERは気持ち短めに感じた。ハーフアップしてちょうどよかった。」
- 「足幅が広いので、通常サイズでは圧迫感が強かった。1サイズ上げたらちょうど良いフィット感に。」
- 「履き口が少し狭いので、サポーターを使う人は注意。脱ぎ履きは楽だけど、フィットさせるにはコツがいる。」
サイズに関する評価まとめ:
項目 | 評価 |
---|---|
長さ | やや短め |
幅(ワイズ) | 標準〜やや狭め |
高さ(甲の高さ) | 低め傾向 |
サイズアップの必要性 | 0.5cmアップが無難 |
フィッティングのしやすさ | 着脱はしやすいが調整は手間 |
注意点:
- サポーター併用を考えている方は、サイズアップが必須。
- ハーフアップでやや緩いと感じる場合は、厚手の靴下やインソールで調整可能。
総評(サイズ感)
PUMA 「DAGGER」は、万人向けというよりはやや細めでスタイリッシュな足型設計になっています。
そのため、足幅広め・甲高タイプの方はワンサイズ上げた方が快適です。
一方で、細身の方はジャストサイズでも十分なフィット感が得られるでしょう。
PUMA 「DAGGER」を実際に使用した私の体験談・レビュー

フィット感と履き心地
PUMA 「DAGGER」を初めて履いた瞬間に感じたのは、足に優しくフィットするアッパーの柔らかさと、包み込まれるような安定感でした。
実際の装着時の印象:
- 履き口は広く開くため、脱ぎ履きは非常にスムーズ。
- アッパーには柔軟性のあるメッシュ素材が使われており、足全体に程よく沿ってくれる感覚があります。
- ただし、シューレース部分の構造はやや癖があり、しっかり締めても緩みやすい。
→ 特に前半の4ホールは、テンションが掛かりにくく、プレー中に何度か締め直す必要がありました。
履き慣れた後の変化:
- 使用開始から2〜3回の練習で、アッパーの素材がさらに馴染み、足とシューズが一体化するような安定感に進化。
- ただし、甲の部分にあるTPU補強が屈曲時にシワを生み、その角が足の甲に触れる場面がある。プレーに支障は出ないが、長時間履くとわずかに気になるレベル。
総じて、柔らかさ・軽快さ・サポートのバランスが取れており、少し手間をかけて調整すれば快適に使えるバッシュという評価です。
実際のプレー時の安定性
実際に「DAGGER」を使用して、3対3のハーフゲームやフルコートでの実戦に参加した際の印象をまとめます。
コート上での挙動と性能:
- グリップ性能は非常に安定しており、急停止や切り返しでもズレを感じにくい。XDR風のアウトソールパターンが、木床のコートにしっかりと噛み合う感覚がありました。
- 底面の接地感がしっかりしており、ジャンプ着地時にもブレずに吸収してくれる印象。特にリバウンド着地やディフェンス時の細かいステップで安定性を実感。
- ミッドソールのProFoamは、衝撃吸収というよりは反応の速さ・安定性重視のクッション設計。強く踏み込んでも沈み込まず、素早く次の動作に移れるのが大きな強みです。
- 足首周りはミドルカット寄りの高さで、サポーター無しでも十分なホールド感がありました。逆に、足首サポーターと併用するとやや履きにくく感じる点は要注意です。
使用シーン別の安定評価:
シーン | 評価 | 理由 |
---|---|---|
ドライブ時の安定感 | ◎ | 底面の接地と反発が速く、切り返しがしやすい |
ジャンプ着地 | ○〜◎ | ヘタらないProFoamが着地時のグラつきを防止 |
スクリーン時の踏ん張り | ◎ | 横方向の剛性とグリップがしっかり支える |
コストパフォーマンスの実感
私がPUMA 「DAGGER」を手に入れたのは、スポーツ量販店のセール時期。
定価13,000円前後のモデルが、実売8,000円台で入手できたこともあり、非常に期待値が高まりました。
実際に感じた「価格以上の価値」:
- アウトソールのゴムの耐久性が高く、3ヶ月以上屋内練習で使用しても大きな摩耗が見られない。
- 見た目のデザインが洗練されており、価格を感じさせない高級感。特にカラーリングのバランスが良く、普段履きとしても違和感なし。
- クッション・グリップ・サポートといった基本性能に明確な弱点がなく、総合力が高い。
使用後の評価まとめ:
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
デザイン性 | ◎ | スタイリッシュで万人向け |
クッション性 | ○ | 硬めだが安定性重視 |
耐久性 | ◎ | アウトソール・アッパーともに堅牢 |
総合コスパ | ★★★★★ | セール価格なら間違いなく“買い” |
PUMA 「DAGGER」は、明確な「尖った性能」はありませんが、すべての項目で平均以上の完成度を持ったバッシュです。
「あまり予算はかけたくないけど、安物感のないバッシュが欲しい」「シグネチャーモデルの派手さは不要」というユーザーにとって、非常に実用的で信頼できる1足と感じました。
PUMA 「DAGGER」に関するQ&A

PUMA 「DAGGER」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
「DAGGER」はどんなプレースタイルの人におすすめですか?
クイックな動きや方向転換が多いガード系のプレーヤーや、安定性を重視したいフォワード系のプレーヤーに適しています。反発力よりも安定性・バランス感を重視しているため、ミドルカットを求めるオールラウンダーにも最適です。
サイズ選びで迷っています。普段履いているバッシュと同じサイズで大丈夫ですか?
「DAGGER」はややタイト寄りのサイズ感なので、NIKEと同じか0.5cmのサイズアップを推奨します。特に足幅が広い人や、厚手の靴下・サポーターを併用する人は注意が必要です。
「DAGGER」は屋外(アウトドアコート)でも使えますか?
アウトソールのゴムが厚くて硬めの設計なので、屋外使用にも比較的向いています。ただし、極端にザラザラしたアスファルトなどでは摩耗しやすくなるため、使用頻度には注意してください。
「DAGGER」と「SCOOT ZEROS2」の違いは何ですか?
「SCOOT ZEROS2」はNBA選手スクート・ヘンダーソンのシグネチャーモデルで、クッション性や素材においてプレミアム設計がなされています。一方、「DAGGER」はより汎用的で価格を抑えたバランス型のモデルです。どちらもプーマらしい設計ですが、コスパを重視するなら「DAGGER」が優勢です。
初心者が履いても問題ありませんか?
問題ありません。むしろ、高すぎない価格帯とクセの少ない履き心地は初心者にぴったりです。フィット感やクッション性も過不足なく、最初の1足として十分に活躍します。
「DAGGER」は見た目が少し地味に感じるのですが、カラー展開はありますか?
はい。プーマは限定カラーや派手めの配色モデルも随時リリースしており、シンプルなものから個性的なカラーまで展開があります。国内未展開のカラーは海外通販で探すと見つかることもあります。
「DAGGER」は長時間履いても疲れにくいですか?
はい。ProFoamのクッションは硬めですが、適度な反発と安定感があり、疲労感を感じにくい設計です。ただし、柔らかいクッションに慣れている方は、最初やや硬く感じる可能性もあります。
足首をサポートしたい場合、「DAGGER」で十分ですか?
ミドルカット寄りの設計で、足首周りのホールド感はしっかりしています。日常的なプレーでは十分なサポート力がありますが、捻挫癖がある方は別途アンクルサポーターとの併用を検討しても良いでしょう。
シューレースが緩みやすいと聞きましたが、改善できますか?
はい。シューレースを変更することで改善するケースがあります。摩擦の強いフラットレースやロックレースを使うと、結び目が緩みにくくなるのでおすすめです。
「DAGGER」は女性プレイヤーでも使いやすいですか?
もちろん使えます。サイズ展開によっては女性サイズにも対応していますし、軽量で足にしなやかにフィットする構造は、男女問わず扱いやすいです。見た目もユニセックスなデザインが多く、選びやすい点も魅力です。
「DAGGER」は普段履きやジムトレーニング用にも使えますか?
見た目がスタイリッシュなので、普段履きとしても使えます。ただし、クッション性やソールの硬さはあくまでバスケ用に最適化されているため、ランニングや長時間歩行にはやや不向きかもしれません。ジムでのウェイトトレーニングなどには十分対応できます。
「DAGGER」はどんな練習シーンに最も適していますか?
「DAGGER」は、基礎練習からゲーム形式まで幅広いシーンに対応できます。クッションと安定感が両立しているため、スキルトレーニングや1on1、ディフェンス練習など、細かいステップを多用する練習に特に相性が良いです。
「DAGGER」の通気性はどうですか?長時間の使用で蒸れませんか?
アッパーのメッシュ素材により通気性は比較的高い設計です。ただし、つま先部分や中足部には補強素材もあるため、真夏の長時間使用では蒸れを感じることもあります。吸湿性の高いバスケ用ソックスの併用がおすすめです。
「DAGGER」はジャンプ時の衝撃をしっかり吸収してくれますか?
「DAGGER」のProFoamは柔らかさよりも反発と安定性に優れたクッション素材です。そのため、ふんわりとした着地感よりも、「グッ」と受け止めて次に移るようなシャープな反応系クッションとなっています。ジャンプが多いポジションでも安心感は高いです。
PUMA 「DAGGER」レビューのまとめ

PUMA 「DAGGER」は、「価格・性能・デザインのバランス」に非常に優れたバスケットボールシューズです。
決して派手ではないものの、細部まで丁寧に設計されたその完成度は、あらゆるレベルのプレイヤーに安心感を与えてくれるでしょう。
特に注目したいのは、「ミドルレンジ価格帯でありながら機能性が高く、しかもシグネチャーモデルに匹敵するような安定感を備えている」という点です。
つまり、“名もなき優等生”のような立ち位置でありながら、しっかりと実力を持った一足なのです。
デザインと第一印象
まず、デザイン面では現代的でスマートなシルエットが印象的です。
派手な装飾はないものの、配色や質感に高級感があり、「価格を知らずに見ればもっと高価に見える」といった声があるのも納得。
プーマらしい洗練されたビジュアルで、オンコートだけでなく移動中や私服との組み合わせにも違和感がない点も魅力です。
実際のパフォーマンス
クッション性
ProFoamによるクッションはやや硬めのチューニング。
この「固さ」がプレー中の沈み込みを抑え、素早い動き出しを可能にしています。
ふわふわした感覚を求める人には物足りないかもしれませんが、逆に言えば地面との一体感を重視したプレイヤーにとっては非常に理想的な設計です。
グリップ性
グリップは非常に優秀で、木床のインドアコートでもしっかり止まり、ステップやカッティングの際に安心感があります。
ほこりのあるコートでも粘着性に頼らない構造のため、グリップの安定性が長続きする点も実戦向きです。
サポート性と安定性
ミドルカットに近い足首構造、ヒールカウンターの深さ、そしてサイドをしっかりホールドする補強材の配置により、プレー中の横ブレや捻りを最小限に抑える設計となっています。
特にジャンプ後の着地やリバウンド時の踏ん張りで効果を感じられる仕様です。
サイズ選びと履き心地
「DAGGER」の唯一の注意点とも言えるのが「サイズ感」です。
全体的にややタイトな作りのため、通常サイズで選ぶと窮屈に感じることがあります。
特に足幅の広いプレイヤーや甲が高い方は、0.5cm~1.0cmのサイズアップを検討するのが安心です。
また、シューレースホールの滑りやすさや、TPU素材の折り曲がりによる若干の違和感など、細かな部分で「慣れ」が必要な設計もありますが、これは何度か使用していくうちに馴染み、違和感は軽減されます。
コストパフォーマンス
何よりも特筆すべきはその圧倒的なコストパフォーマンス。
定価でも13,000円前後と良心的な価格ですが、プーマのモデルはセールによる値下がりが激しく、タイミングが合えば1万円以下で購入できることもあります。
この価格帯でありながら:
- 高耐久アウトソール
- プロレベルの安定設計
- 優れたグリップと軽快な履き心地
- 洗練されたデザイン
これらすべてを兼ね備えたモデルは、他ブランドの同価格帯ではなかなか見つかりません。
どんな人におすすめか?
✔ シグネチャーに頼らず、実力本位で選びたいプレイヤー
✔ 練習用・サブ用バッシュを探しているが、安物は避けたい人
✔ フィジカルなプレーでも信頼できるシューズが欲しい人
✔ 自分の足型に合わせて少し手を加えて履きこなすことを厭わない人
PUMA 「DAGGER」レビューの総括
PUMA 「DAGGER」は、シグネチャーモデルではないながらも、安定したパフォーマンスと優れたコストパフォーマンスを両立したバスケットボールシューズです。
グリップ力、耐久性、サポート性など、プレーに必要な機能がしっかりと備わっており、見た目のスタイリッシュさも加わって、幅広いプレイヤー層にマッチします。
サイズ感には若干の注意が必要ですが、履き慣れることで快適性が増し、長く付き合える一足となるでしょう。
初めての一足にも、サブシューズにも、しっかりと使える実力派モデル。
それがPUMA 「DAGGER」です。
ぜひ一度、足を通してその実力を確かめてみてください。
