【徹底レビュー】NIKE 「KD18」(PF)の実力を検証|フィット感の注意点とサイズ選びのコツとは?

KD18トップ画像 レビュー
出典:NIKE公式
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NIKEの人気バスケットボールシューズシリーズ「KD(ケビン・デュラント)」の最新モデル、NIKE KD18」がついに登場しました。

プロの選手たちもプレーオフで着用するなど注目度が高く、シリーズファンのみならず幅広いバスケットボールプレイヤーから関心を集めています。

KDシリーズは、その時代ごとに異なるテクノロジーとフィット感を提供してきた実績があり、特に「軽快さ」と「反発力」に定評があります。

今回の「KD18」も、前作「KD17」をベースにしつつ、新しいデザインアプローチと構造的な改良が加えられており、見た目にも機能面にもアップデートが施されています。

特に特徴的なのは、「エア テラ フマラ」からインスピレーションを受けたタフなアッパーデザインと、全体的な剛性の向上。

そしてクッション構造には、前足部のZoom Airユニットと中足部から踵にかけてのAir Strobel(ストロベル)が継続採用され、ジャンプや着地の衝撃を効果的にサポートしてくれる仕上がりです。

一方で、フィット感やホールド感については意見が分かれるポイントでもあります。

足との一体感やプレイ中の安定性を重視する方にとって、シューホールの構造やアッパー素材の選定は評価の分かれ目となるでしょう。

この記事では、「KD18」の全体像から細部に至るまでの特徴を分かりやすく整理しながら、実際のプレーヤーの使用感も踏まえてレビューしていきます。

KDシリーズに興味がある方、また自分に合うバッシュを探している方の判断材料になれば幸いです。

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NIKE 「KD18」の概要

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出典:NIKE公式

このバッシュについて

NIKE 「KD18」は、NBAスター選手ケビン・デュラントのシグネチャーモデルの第18作目にあたります。

前作「KD17」の設計思想を引き継ぎながら、以下のような改良が施されています。

  • モチーフに採用されたのは、NIKEのアウトドア系スニーカー「エア テラ フマラ」
  • 前作同様にZoom AirとAir Strobelを組み合わせたハイブリッドなクッショニング
  • KDシリーズ特有の「反発性」と「軽快さ」を活かしつつ、アッパー剛性が向上
  • 履き口周りやヒールカウンターなど、ホールド性と安定感が意識された設計

シリーズファンはもちろん、初めてKDシリーズを履くプレイヤーにも選択肢となり得る汎用性の高いバッシュです。

デザイン

「KD18」のビジュアルは、アウトドアスニーカーを想起させるような「厚み」と「荒々しさ」を特徴としています。

特徴内容
モチーフNIKE 「エア テラ フマラ」
アッパー素材レザー調×メッシュの複合素材(柔軟さと剛性のバランス)
シューホール5連ループ構造(トップホールなし)
カラー展開ファーストカラーに加え、後発カラーも複数展開予定
印象無骨かつ実用的。見た目の好みは人を選ぶ

バッシュというよりはトレイルランシューズ的な雰囲気があり、足元に存在感を持たせたい方に向いています。

重量

「KD18」の重量は、サイズ29cmで約460g(片足)

これは現代のバッシュとしてはやや重めの部類に入りますが、内部構造やパーツの密度を考慮すれば妥当な範囲とも言えます。

重さの主な要因:

  • 剛性のあるアッパー素材
  • 厚みのあるヒールまわりの構造
  • ラバーパーツの装飾要素

重心バランスは比較的前寄りに設計されており、クッションの反発を活かしたプレーがしやすい仕様です。

その他

「KD18」の設計には、プレーヤーの快適性やパフォーマンス維持のための以下の工夫も見られます。

  • シュータンの開きが広く、足入れしやすい構造
  • 通気性を意識したメッシュ素材の配置
  • パーツごとの硬度差をつけることで、屈曲性とサポート性を両立

また、価格は税込22,660円(国内定価)

高価格帯モデルの中ではやや抑えられた価格設定で、性能とのバランスを見れば妥当という評価もあります。

 

NIKE 「KD18」の機能

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出典:NIKE公式

クッション性

「KD18」のクッション構造は、前作「KD17」とほぼ同一で、以下の2層構成が特徴です。

クッション構造特徴
前足部:Zoom Airユニット反発性に優れ、ジャンプ時に推進力を与える
中~後足部:Air Strobel衝撃吸収力が高く、着地時の足裏をサポート

評価ポイント:

  • 前足部のZoom Airは「しっかり跳ね返る」感覚があり、ジャンプシュートや切り返しに効果的
  • Air Strobelは足裏の近くに配置されており、クッション性を直感的に感じやすい
  • エアの上にプラスチックプレートが挟まれており、過度な沈み込みによる不安定さを軽減

✔ 足元の安定感と反発性のバランスが非常に良く、体重に関係なく多くのプレイヤーに適応します。

グリップ性

「KD18」のアウトソールパターンは「KD17」と同様ですが、素材が改善されたことで実使用感が向上しています。

項目内容
アウトソール素材ソリッドラバー
パターン形状多方向の溝が深く、横方向の動きに強い
特徴埃が付きにくく、耐久性も高い設計

実際のプレー感:

  • 床鳴り(スキール音)がしっかり鳴る → 靴底の接地感が良好
  • ホコリの吸着が少なく、屋内コートでも安定したストップ性能を発揮
  • ただし、アウトソールがやや削れやすいという声もあり、使用頻度が高いと耐久性に課題

✔ 「グリップは安定しているが、耐久性には注意」が実際の使用者の共通した印象。

フィット性

「KD18」で最も意見が分かれるのがこのフィット感です。

項目内容
シューホール5連ループ構造(トップホールなし)
素材柔らかいが伸縮性のないラバー調パーツ
足入れタンが大きく開くためスムーズ

課題点:

  • ループと細いシューレースの相性が悪く、テンションが均等にかかりにくい
  • 履いている間に紐が緩みやすい
  • アッパー素材の剛性が高いため、足とバッシュの一体感に欠けるとの声あり

✔ 足の形に合う人にはしっかりフィットするが、合わない人には「中で足が動く」感覚になる。

サポート性

「KD18」は全体的に剛性が高く、足元のサポート力は優秀です。

サポート要素内容
アッパー構造厚めの補強パーツにより、足首まわりの保護が強化されている
ヒールカウンターしっかりした内部構造で、かかとのホールド力が高い
トーション(ねじれ)制御足のねじれを抑え、着地時の安定性を確保

評価:

  • 横ブレやねじれを防ぐ構造で、着地時や接触プレー時の安心感がある
  • 前足部の剛性も高めで、踏み込んだときのぐらつきを抑えてくれる

✔ 足全体のブレをしっかり抑えてくれるので、ケガのリスク軽減にもつながる仕様です。

その他

その他の機能的ポイントも見逃せません。

  • 通気性:メッシュ構造の面積が広めで、熱がこもりにくい
  • 履き心地:ヒールパッドや足首周りの厚みがあり、足あたりが柔らかい
  • 耐久性の個体差:カラーバリエーションによって素材差があるとの報告も

 

NIKE 「KD18」のサイズ感

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出典:NIKE公式

サイズ感

私は通常NIKEで29cm、ASICSで28.5cmを選択することが多いですが、今回の「KD18」も29cmを選択しました。

「KD18」は、前作「KD17」と同じく若干ゆとりのあるフィット感に調整されている印象があります。

KDシリーズは元来「ややタイトな作り」で知られていましたが、「KD18」に関してはその傾向が一部緩和されています。

基本的にはNIKEの通常サイズで問題ない場合が多いですが、足幅が狭い人はハーフサイズダウンも選択肢に入るかと思われます。

傾向まとめ:

  • 前足部のアッパー素材に伸縮性がないため、締め付けにくい=広く感じる
  • ただし「シューホールが緩い」構造も重なり、足がバッシュ内でズレやすいという声も
  • 足が細い・甲が薄い人には「余る」感じがある可能性が高い

足幅が狭い人やフィット感を重視したい人には、ハーフサイズダウンも選択肢に。

ユーザーレビューに基づくサイズレビュー

実際に「KD18」を着用したユーザーからのレビューを総合すると、以下のような評価がされています。

ユーザーの声内容
「KD17同様KDシリーズの中ではゆるめ」多くのレビューで、多くのKDシリーズよりも「足に余裕がある」と報告あり
「足が中で動く」フィットが甘く、ジャンプや急停止時にズレるという指摘あり
「ハーフサイズ下げるべきだった」細身の足や、タイトな履き心地を好む人から多く見られる意見
「幅広の人には快適」通常サイズでもストレスが少ないとの肯定的評価も存在
「シュータンが大きく開いて履きやすい」足入れのしやすさに関しては評価が高い

✔ 総じて「履き心地は快適だが、アッパーと足の密着感が弱く感じる」という声が多いです。

サイズ選びの参考早見表

足タイプ推奨サイズ選び
標準的な足幅・甲の高さ通常サイズ
細身の足 or フィット重視ハーフサイズダウン

ポイント: 「KD18」はフィット性にややクセがあるモデルのため、「試着できるなら必ず試着」「ネット購入時は返品交換対応のある店舗を選ぶ」など、慎重なサイズ選びが推奨されます。

 

NIKE 「KD18」を実際に使用した私の体験談・レビュー

NIKEイメージ画像
※画像はイメージです

履き心地とフィット感の評価

「KD18」を最初に履いたとき、「足入れの快適さ」と「締め付けの難しさ」が対照的に感じられました。

タンが大きく開く構造になっており、スッと足が滑り込むような感覚で、第一印象は良好

ヒール部分のクッションも厚めで、かかとをしっかり包んでくれる柔らかさがあります。

しかし問題はそこから。

シューホールが従来のアイレット式ではなく「ループ構造」になっており、シューレースを締めても足全体にテンションが均等にかかりづらいのです。

しかも、シューレース自体が細めで、滑りやすい素材だったため、締めたそばから緩んでいくような印象を受けました。

特にプレー中、トップホール(最上部の固定穴)が存在しない構造のせいで、足首周りのホールド感に物足りなさを感じました。

しっかり縛ったはずなのに、時間が経つと足が前方にズレてきて、常に微調整したくなる。

これは「KD18」全体のフィット性を損なっている最大の要因だと感じました。

にもかかわらず、アッパー素材は伸縮性が乏しいため、「締めにくいのに融通も利かない」というやや不器用な構造になってしまっているのが残念です。

素材の厚みやデザインに惹かれただけに、足との密着性の不足はプレーに直結する大きなストレスでした。

実戦でのパフォーマンス

2時間ほどの実戦形式の練習で「KD18」を試しました。まず感じたのはクッショニングの安定感と反発力の高さです。

  • 前足部に搭載されたZoom Airは、着地の瞬間にバネのような反発を返してくれます。
  • 中足部~ヒールにかけてはAir Strobelが沈み込みを受け止めてくれて、衝撃が緩和される。

この2層クッションの分業構造が非常に秀逸で、「ジャンプから着地までの一連の動作が自然かつスムーズ」に感じられました。

特にジャンプシュートを多用するプレイヤーにとっては、この反発のタイミングが非常に心地よく、リズムを崩さずにシュートまで持ち込めるのは大きなアドバンテージです。

一方で、前述した「足とバッシュのズレ」はやはりプレー中に気になりました。

カットイン時やディフェンスでのサイドステップ時に、足がバッシュ内でわずかに動くことで、踏ん張りや切り返しに若干のタイムラグを感じます。

細かい部分ですが、これが繰り返されると地味に疲労として蓄積され、体幹の安定感にまで影響が出てきました

それでもグリップ性能は非常に優秀でした。

急停止でもキュッと止まり、床鳴り(スキール音)も明瞭。

埃の吸着も少なかったため、コートコンディションに左右されず安定して動けました。

ただし、1回の使用でアウトソールのすり減りが見られた点は注意が必要です。

連日の使用には少し不安を感じました

購入後の満足度と使い分け

デザインに惹かれて購入した「KD18」ですが、使い分けを明確にしたことで満足度は高まっています。

まず第一に、「KD18=万能型」ではないということ。

クッションやグリップは素晴らしいのに、フィットの部分で合わないと、その長所が活かしきれないということを実感しました。

そのため、私は「KD18」を“ジャンプ力を活かしたい練習日”や”軽めの1on1セッション”などに使うようにしています。

逆に、「密着性が必要な激しいゲーム」や「足の疲労を極限まで抑えたいとき」には別のシューズを選ぶことが多いです。

特に長時間のプレーでは、バッシュ内で足が動くことによる小さなロスが積もって体力を奪うため、プレー後半になるほど違いを感じました。

とはいえ、デザインは非常にお気に入りですし、KDシリーズを追いかけてきた身としては、この「エア テラ フマラ」モチーフの無骨なルックスはコレクション的な満足感も与えてくれています。

価格については、定価で約2万2,000円超。

内容的には妥当と感じるものの、「初回カラーで即決」するほどではないと思います。

むしろ、セール価格や他カラー展開を待つのもアリだと思わせるような、「使い方によって評価が変わる」一足でした。

 

NIKE 「KD18」に関するQ&A

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※画像はイメージです

NIKE 「KD18」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。

KD18は前作KD17と比べてどこが進化していますか?

クッション構造やアウトソールパターンは継承されていますが、アッパーの剛性とサポート性が向上しています。また、デザイン面ではアウトドアスニーカーをモチーフにしており、より存在感のあるルックスに仕上がっています。

フィット感が悪いという声がありますが、具体的にどんな点ですか?

最大の要因は「ループ式のシューホール構造」です。足全体に均一なテンションがかかりづらく、特に足首周りのホールドが弱めです。また、アッパー素材が伸縮性に乏しいため、足に吸い付くような一体感は得にくいと感じる方も多いです。

屋外コートでの使用には向いていますか?

グリップ力は十分ですが、アウトソールの耐久性にはやや不安が残ります。ハードな屋外コートで毎日使うと、削れが早い可能性があります。週1〜2回程度の頻度であれば問題ありませんが、メインバッシュとして屋外で酷使するには不向きかもしれません。

KD18はどんなプレースタイルの人に向いていますか?

ジャンプシュートやドライブを多用するスコアラータイプに向いています。特に前足部のZoom Airが効いており、ステップからジャンプまでの動作をしっかりサポートしてくれます。一方で、細かい切り返しや瞬間的な止まりを重視する選手は、フィット感のクセに注意が必要です。

サイズ選びで失敗しないコツは?

足幅が狭い人やフィット感を重視する人はハーフサイズダウンが無難です。足幅が広めの人は通常サイズで快適に履ける可能性があります。シューホール構造の特性上、サイズが合っていても「締めにくい」と感じる方が多いため、試着推奨です。

「KD18」を選ぶ決め手になるポイントは?

「クッション性」「グリップ力」「デザイン性」がハマるかどうかです。特にジャンプ系プレイヤーには合いやすいですが、フィット感を最優先に考える方は慎重な判断が必要。デザインが好きな方や、KDシリーズのファンであれば満足度は高くなりやすいモデルです。

「KD18」は初心者にもおすすめできますか?

ある程度プレー経験がある方向けのモデルです。クッションやグリップは優秀ですが、フィット構造にややクセがあり、「初めてのバッシュ」としては調整や履きこなしに工夫が必要です。初心者には、よりシンプルで足にフィットしやすいモデルのほうが扱いやすいでしょう。

「KD18」は「KD17」から買い替える価値がありますか?

正直なところ、大きなアップデートは少なくマイナー改良レベルです。アウトソールとクッション構成はほぼ同一で、違いは主にデザインとアッパーの構造。「KD17」で満足しているなら無理に買い替える必要はなく、「デザインが好み」「より硬めのアッパーが欲しい」という人にとっては価値があります。

KD18のトップホール(最上部の穴)がないのはデメリットですか?

多くのプレイヤーにとっては明確なデメリットとなります。足首周りのホールド感が不足し、特にジャンプやカット時に足が前にズレやすくなるため、プレーの安定感に影響を及ぼす可能性があります。対策として、パフォーマンスソックスの着用や、別売インソールの追加も検討できます。

KD18の足首のホールドは十分ですか?

ヒールカウンターやクッションパッドはしっかりしており、構造上のホールド力は一定以上あります。しかし、ループ式のシューホールによって足首上部の締めが甘くなりがちで、これがホールド不足の原因になります。締め方に工夫が必要で、足型によっては合わないケースもあるでしょう。

 

NIKE 「KD18」レビューのまとめ

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総合評価サマリー

評価カテゴリ評価解説内容
クッション性★★★★★ 5/5Zoom Air(前足部)+Air Strobel(後足部)の構成は、ジャンプや着地の衝撃吸収に非常に優れ、軽量ながら高反発。プレー全体のテンポをスムーズにしてくれる。
グリップ性★★★★★ 5/5床との接地感が明瞭で、急停止やカットイン時にも滑らずに対応。素材も改良され、前作より埃がつきにくい。
フィット感★★☆☆☆ 2/5ループ式のシューホールにより、締めづらくフィットが不均等。足が中で動く感覚があるため、激しいプレーで不安を感じることが多い。
サポート性★★★★☆ 4/5ヒール周辺の安定感と側面の補強は◎。ただしシューレースの締め方によってサポート性能が左右されやすい構造。
デザイン★★★★★(個人差あり)ACG「エア テラ フマラ」にインスパイアされた無骨なデザインは唯一無二。ストリートでも映えるが、好みは大きく分かれる。
通気性★★★★☆ 4/5メッシュ素材を適所に配置しており、蒸れにくい設計。特に足首周辺は開放感もあるため夏場も快適。
重量感★★★☆☆ 3/5片足約460g(29cm)は軽くはないが、重心バランスとクッション性能でうまくカバーされており、動きのキレは保てる。
耐久性(ソール)★★☆☆☆~★★★☆☆ 2.5/5素材によって摩耗のスピードに差があり、屋外使用では早期に削れるリスクあり。練習用との使い分け推奨。
コスパ★★★☆☆ 3/5定価はやや高め(¥22,660前後)。セールや2カラー目以降での購入が狙い目。ハマる人には価値あり。

特徴の振り返り

NIKE 「KD18」は、クッション性・グリップ性能においてはハイパフォーマンスモデルの名に恥じない完成度を持つバッシュです。

特に前足部に搭載されたZoom Airの反発力と、後足部のAir Strobelによる衝撃吸収のバランスは、ジャンプや着地を繰り返すプレースタイルのプレイヤーにとって大きなアドバンテージとなります。

一方で最大の弱点とされているのが「フィット感」。

ループ式のシューホールによって足とシューズが一体化しづらく、特にサイドステップやストップ時に内部で足がズレる感覚が生まれる点は、パフォーマンスに直接影響を与える要素です。

さらに、アッパー素材が硬めかつ非伸縮性のため、シューレースで締めようにもしっかりホールドされにくいという構造的な問題があります。

これにより、「履きやすいが、締めにくい」というギャップが使用感に影響を及ぼしています。

使用シーン別おすすめ度

使用シーンおすすめ度解説
軽めの練習(1on1、シュート練)反発とクッションが活きるシーンで快適に使える
本格的な5on5試合△~○フィット感次第。足型が合えば問題なし
ハードな対人ディフェンス足のズレが気になり、フィジカルバトルには不向き
屋外プレー(アスファルト等)ソールの削れがやや早い。耐久性を考慮すべき
ファッション・カジュアル派手すぎず存在感あり。ストリート映えするデザイン

「KD18」が向いている人・向いていない人

向いている人向いていない人
ジャンプシュートを多用するガード〜ウイングプレイヤーフィット重視のガードや、足幅が狭くバッシュ内で足がズレやすい人
デザイン性を重視し、個性的なモデルが好みの人シンプルで扱いやすい構造を好む初心者やオールラウンダー
KDシリーズを毎回チェックしているファン試合用1足だけで全シーンに対応したいと考えるプレイヤー

こんな選び方がおすすめ

  • 「KD17」を持っていて買い替えるか迷っている → 無理に替える必要なし、好みで判断を
  • KDシリーズが初めて → サイズ感や締め方に注意。試着推奨
  • デザインに一目惚れした → プレーとの相性を確認し、練習用や2足目として活用が理想的

NIKE 「KD18」レビューの総括

NIKE 「KD18」は、現代バスケットボールシーンに求められる「スピード」「反発力」「耐衝撃性」をバランス良く備えたハイパフォーマンスバッシュです。

前足部のZoom Airと後足部のAir Strobelを組み合わせたクッション設計は、ジャンプ時の推進力と着地時の衝撃吸収を見事に両立し、特にジャンプシュートやカットインでの恩恵は大きく感じられるでしょう。

また、アウトソールは改良され、前作よりも埃が付きづらくなっており、安定したグリップを維持できるのもポイントです。

しかし、全てのユーザーにとって完璧な一足とは言い切れないのが「KD18」の難しいところです。

アッパーに硬さがあり、加えてループ式のシューホール構造によって足との一体感が得にくい仕様になっているため、フィット感に関しては人によって評価が大きく分かれます。

特に足の形に敏感な方や、バッシュの締め心地にこだわりがあるプレイヤーにとっては、試着をせずに購入するのはややリスクが伴うかもしれません。

デザイン面では、ACGラインのエア テラ フマラを彷彿とさせる個性的なルックスが魅力で、コート内外問わず存在感を放ちます。

ストリートファッションとしても映えるデザイン性は、性能面だけでなく、バッシュとしての“持つ喜び”を感じさせてくれる要素でもあります。

「KD18」をおすすめできるのは、自分の足型とバッシュとの相性をしっかり理解し、目的や使用シーンに応じて使い分けられるプレイヤーです。

特にジャンプ主体の攻撃型プレイヤーや、KDシリーズを継続して履いているファンにとっては、納得の性能を発揮してくれるはずです。

バッシュは道具であると同時に、自分のプレースタイルを映す“鏡”でもあります。

「KD18」は、その性能と構造がはっきりしているからこそ、自分のプレーとの相性を見極める力も求められるモデルです。

だからこそ、悩んでいる方には声を大にして伝えたい――この一足を本当に活かせるのは、「自分の足と真剣に向き合えるプレイヤー」です。

あなたの足に、このバッシュはフィットするか?

その答えを見つけるためにも、まずは一度、実際に履いて確かめてみてください。

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